春分を過ぎた頃の季節、音楽&楽器関係の雑誌やネット情報には、「NAMM(ナム)」という言葉が溢れます。
NAMMは毎年1月下旬にアメリカで行われている世界最大規模の楽器ショーなのですが、その規模が凄い。すべてのジャンルの楽器で、最新のものが世界中から集まる、楽器好き、演奏者にはたまらない巨大イベントです。
知っているようで知らない、「NAMMとは何か」を紹介しましょう。
1901年、全米ピアノ製造者協会の会員52名が全米ピアノ販売者協会(NAPDA:National Association of Piano Dealers of America)を設立し、ニューヨーク市近郊の正規のピアノ製造業者と販売業者の団結を図りました。当時は多くの悪徳販売業者が安価で劣悪な模造品を、より高品質で高価なブランド品と称して販売していたからです。その団体が現在のNAMM(全米楽器商協会:National Association of Music Merchants )となります。
最初のNAMMショーとされる見本市はNAPDAの結成翌年、1902年に正規品ピアノの展示/販売会としてメリーランド州ボルチモアにて開催されました。 1920年頃には、多くのピアノ販売業者がバンド楽器のフルラインを販売するようになり、NAPMA は全米楽器商協会 (NAMM) に改名しました。
NAMM の会員数は 1936 年の 154 名から、 1941 年には 554 名に増加、1967 年には 1,000 名、2015 年にはなんと全世界で10,000 人に達しました。
NAMMショーとしての歴史は、ピアノの見本市だった「NAPDA コンベンション (1902~1919)」、そして全米楽器商協会となってからの「NAMM コンベンション (1920から1975)」となり、1976 年、NAMM はイベントを「 NAMM 国際音楽エキスポ(NAMM International Music & Sound Expo)」に改名し、米国内の小売協会から国際的団体への進化を反映します。そして2003年から現在に至る、「NAMMショー(The NAMM Show)となっていきます。
現在のNAMMショーは、東京ビッグサイトの1.5倍を超える広大な会場、米国カリフォルニア州のアナハイムコンベンションセンターで開催され、3500を超えるブランドが出展します。
2025年は1/21~1/25の日程で開催され、世界125カ国以上から多岐に渡る3千500以上のブランドが出展し、200組以上のアーティストと7万5千人もの来場者が集い、1億2千万ドル以上の経済効果を発揮しました。
現在のNAMMショーでは楽器ばかりでなく、照明機器からステージ設備、音響機器に至るまで、音楽関連製品を幅広く網羅しています。世界的な一流ブランドから革新的なスタートアップまで、業界を代表する企業が最新の製品やサービスを披露します。
当然私たちのなじみの深い、ヤマハ、柳沢、セルマー、クランポン、バンドレン等のサックス関連メーカー各社も、そのほとんどがNAMMへ参加しており、各社最新の製品情報を満載したブースを設営します。そしてほとんどの企業がブースの詳細を事前にアナウンスし、今年はそこで何が見られるのかの詳細を発表し、宣伝するのが常になっています。
サックスの新時代を担う、キャノンボール(Canonnball)、ピーモーリア(P.Mauriat)、イーストマン(EASTMAN)、またプラスチックサックスのビブラート(VIBRATO)等のブランドは、過去のNAMMで大きな話題となった後に世界展開を成功させています。
音楽・楽器好きにはたまらないイベント、それが「NAMMショー」です。
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