ソプラノ、アルト、テナー、バリトン等、どのサックスもチューニングは、ネックに差したマウスピースを抜き差ししておこないます。吹いて音を出してみながら、マウスピースをつかんで「グイグイ」ねじりながら、奥に差したり、手前に抜いたりしてピッチを調整します。
メイヤーの順締め2本ネジ型の純正リガチャーや、オットーリンクメタルのダイヤルネジダイレクトプレス型のリガチャー等では、手のひらをマウスピースの上に被せ気味に握れば、まあまあ苦労無くマウスピース全体を握れますが、フランソワ・ルイのUltimeteリガチャーや、流行りのシルバースタイン・リガチャー、JLVリガチャー等は、「うーん、どこを握れば良いんだ?」と悩みます。
また昔のベルグラーセン・メタルの純正リガチャーは、ネジが小さくて、握ると手のひらがめっちゃ痛くなりました。さて、サックスのチューニングのしかたについて考えてみましょう。
ネットの質問コーナーの回答の中では、「チューニング際には、リガチャーとリードを一旦外してマウスピースを抜き差ししましょう。」、というものが多いようです。確かにこのやり方は、一番リガチャーやマウスピースへのダメージの危険性が少ないやり方です。
リガチャーを着けたままマウスピースをねじって抜き差しすると、リガチャーに不適切な力が加わって、リガチャーを歪ませてしまったり、適正位置にセットしたリードもズレてしまいがちです。正論そのものの「まる外し方式」ですが、面倒臭いことは否めません。多くのサックス奏者が、このやり方を採用はしていないと思います。
多くのサックス奏者が、この面倒臭さ回避のため、ネックコルクをマウスピースに対して「ちょいユル」にします。またコルクグリスを多めに塗って、摩擦を軽減させます。ただし使用するマウスピースを換えると、このバランスはやり直しになります。
ネックコルクは複数マウスピースを使用する可能性がある場合には、全マウスピースに対応した太さでなくてはなりません。また併用マウスピース間のシャンクサイズの差が大きい場合は、紙などを挟んだりすることになります。息漏れや振動伝達の問題を考えると、「ネックコルクの紙補正」はあまり望ましくありません。
ぴったりを目指して水道管のシーリングテープを使うサックス奏者も多いようですが、この方法もなかなかコツが必要です。マウスピースの複数使用が必須なサックス奏者の中には、マウスピースのシャンクの内径を削って変更し、使用マウスピースがすべて問題無く自分の楽器のネックにハマるよう、大胆な改造をしてしまうかたもいるようです。
リガチャーに触らずに、マウスピースを抜き差しするサックス奏者も沢山います。固いビンの蓋を開けるための滑り止めシートやハンカチ等を使って、マウスピースの根元を握り、クイクイと抜き差しします。リガチャーの装着位置やマウスピースの長さにもよりますが、そう難しい技でもないようです。
私が遭遇して「目からうろこ」だったチューニング方法が、ネックをサックスから外してしまい、握り易いポジションでマウスピースを握り、抜き差しするというものです。確かに握るポジションの選択肢が格段に広がります。どうでしょう、これらのチューニング方法のなかに、参考になりそうな方法はありましたか?
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