サックス 本体

Elesa10登場

デジタル技術が進歩し続ける近年、数多くのサックスシンセサイザーが市場に投入されています。なかでもコロナ禍による自粛生活の始まったころから、沢山の新製品が立て続けに発表されました。
記憶に新しいのは、2020年に発売され話題となった「完全サックス型」のヤマハのYDS-150と、その後2023年にその弟分としてリリースされたYDS-120あたりでしょうか。
そして2023年12月15日、また魅力溢れる新しい電子サックスが発売されました。TAHORNG(タホーン)の電子サックス、Elesa10(エレサ・テン)です。

電子楽器・機器を製造する台湾のメーカー、Ta Horng Musical Instrument(タホーン社)は1974年の創業以来、数々の大手電子楽器メーカーのOEM生産を手がけてきました。
2020年に自己のブランドTAHORNG(タホーン)を立ち上げ、鍵盤列が二つに折れる、折りたたみ式の電子ピアノ「ORIPIA(オリピア)」や、リコーダー形状の電子リコーダー「Elefue(エレフエ)」を発売し、大きな話題となりました。
そして2023年12月、電子サックスの中ではてんこ盛りというほどの機能を備えた新製品、Elesa10を発売しました。Elesa10はヤマハのYDSシリーズのように、スピーカー内蔵型電子サックスです。もちろんスピーカー音を切って、イヤホンで聞くことも可能です。そしてAKAIのEWIシリーズのようにマウスピースにはバイトセンサーが付き、ピッチベント(ピッチの上げ下げ)とモジュレーション(周期ビブラート)をコントロールすることが出来ます。
運指キー群はRolandのAEシリーズと同じ「ボタン型」で、完全サックスキーレイアウトであるにもかかわらず、堅牢かつソフトタッチが実現されています。他の電子サックスには無い、着脱可能な「ツバ受け」も付いています。まさに「良いとこ取りの電子サックス」と言えるかもしれません。

Elesa10の筐体はボーリングのピンとか、ワインボトルなどと言われるような、ふっくらとした円柱形状です。この形状により、ボタン式キーなのに、サックス奏者に違和感のない運指ポジションが実現されています。同時にずんぐりした胴部ゆえに大口径のスピーカーが内蔵でき、スピーカー発音時の高音質が実現されています。
運指パターンはサックスタイプ、リコーダータイプ、トランペットタイプ等、6種類の中から選べます。内蔵音色数は20音色。サックスの各種音色はもちろん、トランペット、オーボエ、フルート、アコーディオンなど、管楽器系の高品質な音色が揃っています。電源は単三電池4本、またはUSB給電が可能です。
ボディサイズ は430mm(長さ)×80mm(直径最大部)、重さは406グラム、ヤマハYDS-150の1.0kgの半分以下ですね。USBケーブル(Type-C to Type-A)、マウスピースキャップ、布製キャリーバッグ、ネックストラップ、取扱説明書が付属します。オクターブキーはボタン式で三つ着いており、都合4オクターブの音域を表現できます。音量調整や音色の選択、トランスポーズのシフト等の操作は、ダイヤルとLCDディスプレイで簡単におこなうことができます。
USB接続でPCやタブレットにMIDI信号を送り、外部シンセサイザーを駆動することが出来、また同様の操作をBluetooth接続で、Bluetooth MIDIでおこなうことも出来ます。BluetoothでスマホやPC側からオーディオ信号を受けることも出来、伴奏と自分のElesaの音をミックスして発音、また聴くことも出来ます。まさに「機能満載電子サックス」ですね。

 

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