サックスには多くの種類があります。一般的な楽器屋さんに並んでいる4大サックス、アルト、テナー、バリトン、ソプラノに加え、ちょっとレアなソプラニーノ、バス、また特殊サックスの部類に入るソプリロ、ストレートアルト、チューバックス、サクセロ等を入れたら、かなりの種類になります。
各々のサックスには、それぞれ独自の個性や表現力があり、それぞれのサックスの奏者はその独特な世界を堪能しています。今日はそんな数多くのサックスの中から、オーロクロームに焦点を当て、その魅力ある世界をご紹介しましょう。
「オーロクローム(Aulochrome、アウロクロームとも呼ぶ場合もあります)は、個性的なデザインのリガチャーやマウスピースで有名な、ベルギーのフランソワルイ社が発明し、販売している特殊なサックスです。
一つのリードの付いたマウスピースから二本の共鳴管に分かれ、その二本の管それぞれを右手と左手で操作する、古代ギリシャの古典楽器「アウロス」を語源にし、彩色や有色を意味する「クローム」を組み合わせた名前がオーロクロームです。その名の通り、オーロクロームの形状は、二本のセミカーブドソプラノが並んで合体したようなものになっています。
ベルギー、ブリュッセル生まれの同社の創始者、フランソワ・ルイは、自分のサックス用マウスピースの改造から始まり、独自設計のマウスピースやリガチャーを販売するようになりました。同社のマウスピースやリガチャーは、たちまち世界の木管楽器奏者の間に広まり、圧倒的な支持を受けるようになりました。
そしてフランソワ・ルイはベルギーのサックス奏者、ファブリツィオ・カッソルのために新しい楽器を創作するプロジェクトに参加することになり、生まれたのがこのオーロクロームなのです。
オーロクロームは、並んだ二本のマウスピースを同時に咥えて息を吹き込みます。その先には二本のソプラノサックスが付いており、特殊なキーメカニズムによって、二本のソプラノサックスは独自に音程がコントロールできます。つまり二つのサックスの音を自由に組み合わせた演奏が出来るのです。
二本のサックスを同時にコントロールするなんて、とても想像がつきませんが、フランソワルイ社が開発した特殊なメカニズムが、それを可能にしているそうです。製作依頼者のファブリツィオ・カッソルだけでなく、多くの偉大なサックス奏者達がオーロクロームの性能と可能性を評価していることから、一般的なサックスと違和感のない操作での演奏が可能なのでしょう。
アメリカのジャズサックス奏者でグラミー賞アーティストであるジョー・ロバーノは、「オーロクロームならジョー・ロバーノ」と言われるほど、自分の演奏活動にオーロクロームを使用しています。ジョー・ロバーノは多くのアルバム録音でオーロクロームを使用しており、ライブでも良く使用するそうです。
2008年に東京の石森楽器で、来日中のジョー・ロバーノがクリニックを開催しましたが、そのとき彼は自分のオーロクロームを持参し、クリニックの受講者の前で演奏を披露してくれたそうです。
オーロクロームの演奏動画はネットで見られますので、是非確認してみてください。
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