我々サックス奏者のほとんどは、人前で音楽をやるためにサックスを演奏しています。つまり、演奏をおこなう「本番のステージ」は、サックス奏者の文字通り「檜舞台」であり、自分を表現する場です。ステージで日頃の練習で培った腕を披露し、満足のいく演奏が出来、観客の皆さんが喜んでくれ、そして感動し、満足していただけることが出来れば、本当に「サックスをやってて良かった」という最高の気分に浸れます。
そんなサックス奏者の夢をかなえてくれるステージですが、良いことばかりではありません。結構、「やっちまう」んですよね。ステージではありえないこと、やってはいけないことが起こってしまうのが、リアルなステージです。ステージに上がったサックス奏者が、往々にして経験する、「やっちまった体験」とその回避法を考えてみましょう。
ステージで一番困るのは、サックスの突然の故障です。サックスを倒したり、ぶつけたりして生じる大きな故障はしかたないとしても、突然起こる小さな故障はステージでの「あるある」です。どこかのコルクが外れて、突然ガチャガチャいうようになる。またバネが外れて、もしくは折れてキーがスカスカになる、戻らない、なんてことを経験した方もいるでしょう。
日頃のサックスの状態確認やステージ前のウォーミングアップで見つからなくても、ステージで突然起こりがちなのが、このような小さな故障です。さすがにこのような故障を、ステージで即座にリカバーするのは困難です。日頃の楽器のメンテナンスを頻繁に、かつ丁寧におこなうしか対策はないでしょう。
バネの故障を輪ゴム等で応急処置する、ベテランサックス奏者も稀にいらっしゃるようですが、演奏中に何食わぬ顔でこのような対処をしてしまうのは、もう「達人」の域のプレーヤーと言っても良いでしょう。ネックのオクターブキーが塞がらなくなり、どの音もモゴモゴとまともに出なくなる故障も「あるある」です。ネックのオクターブキーをどこかに引っ掛けてしまい、キーのカーブが伸びてしまうとトーンホールが塞がらなくなり、サックス全体が鳴らなくなります。
「あれ、なんか音が出難いな」と感じたら、このオクターブキーの塞がりを確認しましょう。手でちょっとキーを曲げるだけで、トーンホールが塞がるようになる場合が多いです。ネックのオクターブキーは、ちょっと摘まんで引き上げるだけで伸びてしまうので、悪質ないたずらとしてやられる場合もあります。ご注意を。
リードの先端に何かが当たってしまい、リードが割れる、欠ける、折れるというトラブルも「あるある」です。もしくは演奏途中で、突然リードが「お亡くなりになる」なんてことも、無い話ではありません。もちろんサックス奏者は、リードの先端と状態に細心の注意を払ってサックスを扱っていますが、リードを守るつもりでキャップを被せようとしたら、手が滑ってキャップでリードを割ってしまった、なんて笑えない失敗も珍しいことではありません。
リードトラブルの対策は、「スペアリードを持っていく」以外にありません。一度でもステージでリードトラブルにあったことのあるサックス奏者は、必ずステージにリードを持っていきます。立奏であればジャケットのポケットにリードケースを忍ばせ、座奏であれば椅子の下や、譜面台の下に置いておきます。これ、絶対重要です。
——————————————————————————————–
⇒『 AIZENより 月見 キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』
この記事へのコメントはありません。