サックスを始めたら、まず最初に習得しなければならないのが「サックスの組み立て」です。サックスは組み立てなければ演奏することが出来ませんので、演奏の最低限の準備となります。すでにサックスを演奏しているサックス奏者の皆さんには、「何を今さら」という基本のノウハウですが、皆さんは本当に「正しい組み立て方」をしている自信はありますか?確認とおさらいの意味で、もう一度「サックスの組み立て方」の実際と、その理由を確認してみましょう。
サックスの組み立ては、ネックとマウスピースの接続から始めます。ネックコルクにコルクグリスを薄く塗り、リガチャーもリードも付いていないマウスピースを、本体に接続していないネックに差し込みます。通常の練習環境でのチューニング後のマウスピースの位置を、ネックコルクに鉛筆などで目印しておき、その位置までマウスピースを差し込みます。この先のチューニングを力を入れずにおこなうため、ネックグリスは毎回塗るのが良いでしょう。マウスピースの水平角度は、目印が付け難いので、自分の感覚で決めてください。ネックを本体に接続していないのは、ネックに余計な力が加わらないための配慮です。
この後、リガチャーを着け、リードをマウスピースに固定します。このときリガチャーは、ある程度キツメに締め込んでおきます。そしてネックをサックス本体に取り付けます。ネックと本体を一体化させたら、サックスをストラップに掛け、自分の演奏姿勢を確認しながらネックの差し込み角度を調整、ネックスクリューでしっかり固定、マウスピースの水平角度を調整、とマウスピースの差し込みの深さ以外のすべてのポジションを決定し固定します。リガチャーのネジを緩める場合は、この一連の作業の後におこないます。こうすれば、準備作業の間にリードがずれてしまうのを防げます。
さて、そして音出しです。チューニング前のサックスのウォーミングアップです。ロングトーンやエチュードフレーズを吹きながら、ストラップの長さ、ネックの角度、マウスピースの角度、リガチャーの締め具合、リードの位置等、ピッチ以外のサックスの状態と奏者の関係を微調整しながら整えます。
奏者自身の演奏状態を整える、また楽器の温度を演奏時のものにする、リードを適切な状態に湿らせる、キーの動作を確認する等の要素のため、ウォーミングアップは最低でも15分程度は必要です。
サックスが「温まった」ら、準備の最後、「チューニング」です。冒頭にコルクグリスを塗り直しているので、マウスピースの抜き差しはスムースです。チューニング音を聴きながら、マウスピースを抜き差しし、サックスのピッチを適正にします。
マウスピースの抜き差しでは、マウスピース、リード、リガチャーの位置関係がズレないよう注意してください。またネックのカーブ部をしっかり手で押さえ、曲がりの力が加わらないように注意を払ってください。なるべくリガチャーごとマウスピースを握り込んで、リガチャーとマウスピースを一緒に動かす感覚でおこなえば、リードがズレることがありません。
どうだったでしょうか?これらが正しい手順ですが、これらを完璧に実行しているサックス奏者は、実は多くはありません。動作の理由を考慮して、自分なりのアレンジ、簡略化をおこなってください。それが「自分の正解」です。
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