初めて「自分のサックス」を買おうと決心したとき、新品のサックスを買うか、中古を買うか、もの凄く悩みませんでしたか?楽器奏者が、必ず一度は通過しなくてはならない関門です。先生に師事していたり、信頼できる先輩がいる場合などは、そのアドバイスを参考にすれば良いのしょうが、まったく独学の場合は自分で考えるしかありません。
巷にはメーカーや機種について色んな情報が溢れています。ネットに出回るとんでもなく安いサックスでも、なかには良いものもあるらしい。ああああ、どうしたら良いんだろう。今回はサックスの新品と中古の違いを考えてみましょう。ちなみにヴィンテージサックスは、中古とは別にしておきます。
新品のサックスはそのモデルのクラスにもよりますが、決して安いものではありません。がしかし、メーカーによる品質の保証がされています。保証期間であれば、故障によっては無料で修理してもらえたり、調整も一定期間保証されていたりします。
しかしメーカーがその威信をかけ、最高の技術で作りあげた楽器は、優れた完成品サックスではありますが、必ずしも「自分に合った楽器」であるとは限りません。多くの場合、工場から出荷されるサックスは、輸送中や保管中に品質ダメージが起こらないように、かつ平均的多数ユーザー向けの調整が施されます。キーのバネが硬めだったり、多めにオイルが差してあったり、パッドの開きが大きかったりと、「製品出荷基準」で完成されています。それゆえに新品サックスは、ある程度の時間をかけて、メカの動きのすり合わせや、演奏の振動に管体を馴染ませて、サウンドを育てていく必要があります。
俗に言う、「楽器を抜く」という作業は、何十時間もその楽器を演奏することで、振動に楽器を馴染ませ、楽器が「鳴る」ようにするわけですが、「新品の楽器が抜ける」までには、かなりの時間を要します。多くのリペアマンは、「新品のサックスは、オーナー向けに分解調整すれば、見違えるほど使い易い楽器になるし、短時間で楽器が抜けるように出来る」、と言い切ります。新品サックスは、必ずしも「レディ・トゥー・プレイ(即ステージで演奏できる)」な状態ではない、と考えたほうが良いのかもしれません。
中古のサックスには、もちろんメーカー保証は付いていません。販売店が調整してくれている場合もあれば、前オーナーが手放した時の状態のままの場合もあります。中古のサックスは、それまで誰かが使っていた訳ですから、どんなサックス奏者が、どのように使っていたのか、どんな状態のサックスなのかで、そのサックスの状態が異なります。
新品を買って、すぐに吹くのを諦め、大事に押し入れに仕舞ってあった中古サックスなら、ほとんど新品の「新古品」です。腕利きのプレーヤーが、長年大切に使用してきたサックスであれば、表面にサビなどがあっても、良く鳴るし、状態も良いかもしれません。
多くの中古サックス販売店では、リペアマンによる念入りな修理・調整がなされたうえで、中古サックスを販売しますので、品質に問題が残る場合は少ないでしょう。気になる点は表面の傷やサビくらいでしょうか。
一本目のサックスは新品、中古、どっちでしょうか。「自分で育てたいなら新品、即戦力なら中古」という意見も根強いようです。じっくり悩んでください。
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