最近のサックスマウスピースは、リガチャー別売のものが多いようです。
またリガチャーが付属しているマウスピースでも、音質改良のために、単独製品のリガチャーに替えるサックス奏者も多いようです。この状況で生じる問題が、マウスピースとリガチャーのカップリングです。
すべてのリガチャーがすべてのマウスピースに着く訳ではない、そこが問題です。
自分独自のカスタマイズが大好きなサックス奏者ですので、気に入ったマウスピースには、音質や吹奏感を向上させるリガチャーを選んで装着するのが、今では当たり前のようになっています。
とは言え、かつてリガチャーはマウスピースの付属品であり、ヴィンテージのオットーリンクメタル、ロートン、ベルグラーセンメタル、メイヤー等のマウスピースには、他に替える必要の無い名リガチャーも付属していました。いつの頃からか、単独売りのリガチャーの種類が激増し、それに呼応したからなのか、マウスピース付属のリガチャーの品質低下が目立ってきました。
SNSでは、「xxのメタルマウスピースに合うリガチャーを教えてください。」などという質問が多く見受けられますが、「音質的に合う」と同時に、「形状的に合う」という二つの要素を満たす、マウスピースとリガチャーのベストカップリングについての質問で、難問の部類に入るものと言えるでしょう。
形状的なカップリングは意外と面倒です。マウスピースの形状には統一された規格は無く、まったくと言って良いほど一貫性がないからです。
細身に設計されたテナー用のメタルマウスピースには、あるメーカーの「アルト用」のリガチャーがぴったりの場合もあります。
また多くのマウスピースは円錐状のテーパーがあり、先端に行くほど細くなっています。このテーパーの角度が合致しないリガチャーを着けると、リードの固定が不均一になり、鳴りを阻害してしまう場合もあります。
自分で形状的カップリングが試せない場合には、多くのマウスピースとリガチャーを在庫している販売店に問い合わせるのが一番ですが、製造年代やロットの違いで、微妙な寸法の差異が出てしまう場合もありますので注意が必要です。
音質的なカップリングは、もう個人の趣味や感性の問題ですので、自分で試奏してみるしかありません。この場合も、自分でサックスを吹きながら聞いている音が、外に出ている音ではありませんので、友人などに聞いてもらうか、録音して確認するかをしたほうが良いでしょう。
一般的な傾向としては、マウスピースへの密着面積の多い、合皮等のソフト系のリガチャーは倍音を押さえる方向、また重量重めの金属系リガチャーは倍音を付加する方向と考えて良いでしょう。もちろん、まったく逆の特性のリガチャーもありますので、あくまで「一般論」です。
試奏せずにリガチャーを買うのはギャンブルです。まったく装着できない、という場合すらありますので、通販等で購入する場合は、返品や交換が可能かどうか、条件を確認するのが賢明です。
——————————————————————————————–
⇒『 AIZENより 福春キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』
この記事へのコメントはありません。