今やサックス界は、空前の「ネジブーム」と言える状況です。
以前からサックスの音質改造アクセサリーとして、ネックジョイントスクリュー、ライヤースクリュー、ベルステー用ネジ、キーガード用ネジ等、様々なネジがいくつかのメーカーから発売されていましたが、昨年あたりから急に多くのメーカーが、音質や吹奏感の向上のためのネックスクリューを販売し始めました。そして多くのサックス奏者が、それらの効果を評価して使用し始めています。
このようにサックス奏者に縁の深い「ネジ」ですが、多くの方がサックスのアクセサリー製品としての知識しかありません。ネックジョイントスクリューやリガチャーのネジを、楽器屋さん以外で探せるような、「自作派」のための「ネジのうんちく」を紹介します。
ネジの規格は、「直径(太さ・呼び径)」と「長さ」と「ピッチ」で表されます。「M4x15」と表記されたネジは、直径4mm、長さ15mmのメートル規格ネジ。JIS規格のピッチは直径に対して決まっており、無表記であれば規格ピッチは0.75mmです。ただし規格には並目(なみめ)と細目(ほそめ)の二種類のピッチがあるので要注意です。
ピッチはP 0.75のように追記される場合もあります。楽器に使われることは稀ですが、インチ単位の規格の「インチネジ」というのもあります。ネジの頭の形状には独特な名前が付いています。
リガチャーのネジに多く使われている、平たくて丸いつまみは「ウチワボルト」と呼ばれます。由来は風を起こす「団扇」です。ネックジョイントやライヤーのネジに多い、細かい滑り止め溝のついた円柱のつまみのものは、「ローレットビス」などと呼ばれます。
あらゆるネジがネット経由で購入可能です。良質素材で高品質なネジが超安価で入手可能ですが、最低ロットが100本などと多いのが一般的です。
ネジを探すにあたっては、自分のサックス用、マウスピース用のネジの規格を知らねばなりません。
ネックジョイントのネジは、ヤマハ用でM4x8.5~14 P 0.7、キャノンボール、カドソン用でM4x8~14 P 0.75、セルマー、ヤナギサワ用でM4x8.5~14 P 7.5、セルマー、ヤナギサワ用タイプBでM4x9~10 P 0.75との数値が公表されていますが、やはり「自分の今のネジ」を測定するのが良いでしょう。
ネジの測定は精密な長さを測る「ノギス」とネジピッチを測る「ピッチゲージ」が必要です。いずれも1,000円前後のもので充分用を足します。ノギスもピッチゲージも、正しい使い方で精密な測定が出来ますので、使い方の説明資料をしっかりと読み込んでください。
製造方法とコストを考えると、サックス周りのネジは「最適品質」ではあるが、「最高品質」ではないと考えるのが良いかもしれません。「リガチャーのネジがちぎれた」なんてトラブルがあるのは、そんな考えが正しいことを証明しています。
単体で売っているネジの品質は非常に高いので、交換することで何かしらの改善が期待できるかもしれません。しかし規格があっていないネジを、力ずくで無理やりねじ込むのは厳禁です。取り返しのつかない結果を招くのでご注意を。
——————————————————————————————–
⇒『 AIZENより クリスマスキャンペーン♪ 返品保証30日+豪華3大特典付き』
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』
この記事へのコメントはありません。