今回は、父はピアニストのエリス・マルサリス(残念ながら2020年に、新型コロナ感染に伴う合併症により逝去しました。享年85歳でした。)、弟にトランペットのウィントン・マルサリス、トロンボーンのデルフィーヨ・マルサリス、ドラムのジェイソン・マルサリスを持つ、マルサリス四兄弟の長兄、ブランフォード・マルサリスを紹介します。
ジャズとクラッシックの世界の両方で活躍する、異才のサックス奏者、ブランフォード・マルサリス(Branford Marsalis)は1960年8月26日、ルイジアナ州ブロー・ブリッジにて生まれました。恵まれた音楽環境の家に生まれた彼は、4歳からピアノ、小学生からクラリネット、そして15歳でサクソフォーンを始め、ニューオーリンズの芸術専門学校、そしてジャズの名門、バークリー音楽大学で学びました。
父のエリスもニューオーリンズのディラード大学でクラシック音楽を学びながら、担当楽器をサックスからピアノに変え、ジャズ・ミュージシャンとしてデビューしていますので、その影響をかなり受けているのかもしれません。
バークリー音楽大学在学時から、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに参加してプロとしての活動を開始し、1982年から1985年にかけては、弟ウィントン・マルサリスとのクインテットでの演奏で、ジャズ界に新風を巻き起こしました。マイルス・デイヴィス・グループのツアーにも、後期のメンバーとしても参加しています。
1986年からは自己のカルテットを結成し、30年以上に渡って彼の主要な表現手段となっています。ブランフォードは自己の音楽フィールドをジャズに限定せず、クラシックアンサンブルの形式でも頻繁にソリストを務めています。コープランド、ドビュッシー、グラズノフ、イベール、マーラー、ミョー、ローレム、ヴォーンウィリアムズ、ヴィラロボスなどの、多くのクラッシック作曲家の作品を演奏し、世界中で高く評価されており、オーケストラのフィーチャーソリストとしての地位も確立しています。
またロックの分野でも、グレイトフルデッドとの伝説的なゲストパフォーマンスや、スティングとのコラボレーション等で、多くのロックファンを魅了しています。
ブランフォードのサックスのサウンドの特徴は、テナーでもソプラノでも、その卓越した美しさにあるでしょう。美しく艶があり、伸びやかな彼のサックスサウンドは、一般に言うところの「ジャズサックスのサウンド」でも「クラシックサックスの音質」でもありません。ブランフォード独自のサックスサウンドが、まったく異なると言われているジャズとクラッシックの両ジャンルで、見事に彼の音楽を表現しています。
彼の楽器は、テナーはセルマーMark VIにガーデラのブランフォードシグネチャーモデルのマウスピース、ソプラノは同じくMark VIの22万番台シルバープレート、ネック改造版を長い間使用していましたが、現在ではヤマハのYSS-82ZRG のゴールドプレートを使っています。
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