サックス 本体

電子サックス続々登場

コロナの影響で、なるべく自宅にこもるのが、多くの方々の習慣になっています。そのせいなのか偶然なのか、今年来年と、音で周りに迷惑をかけないで済む、いわゆる「電子サックス」が続々とリリースされています。サックス吹きには見逃すことの出来ない、「新製品電子サックス」の状況をまとめてみましょう。

電子サックスとは、メーカーによっていろいろな呼び方をされてはいますが、要は「サックスと同じような運指で」、「吹くことで音が出て」、「電子的に作られた音は音量制御が可能で、イヤホンで聞くことが出来る」ような電子楽器の一般呼称です。古くは1987年にAKAIから発売されたEWI 1000(イーウィーせんと読みます)やヤマハのWX-7、88年5月発売のカシオデジタルホーンDH-100などがあります。AKAI EWIシリーズは、その機動性とサウンドが沢山のアーティストの支持を受け、EWI3000、EWI3020、EWI4000、EWI5000と進化を続け、今でも多くのステージで使用されています。その最新型、EWI SOL0が2020年9月に発売されました。タッチセンス型のキーを採用し、内部の感圧センサーにより、噛む力でピッチをコントロールする、フラットチューブ型のマウスピースがシリーズすべてに採用されているAKAI EWIですが、初代モデルが音源(シンセサイザー)に接続して音をコントロールする形式の「コントロール・スティック」だったのに対し、最新のEWI SOLOには音源回路ばかりかスピーカーも内蔵され、その製品だけで大きな音を出すことが出来るようになりました。もちろんイヤホンを指して、自分だけにしか聞こえない音で演奏することもできます。

WX-7でメカニカルキータイプのウインドシンセサイザーを始めたヤマハは、WX-11、WX-5とモデルを継続し、今年11月、YDX-150を発売しました。型番の違いで分かるように、伝統のメカニカルタイプのキーを採用してはいますが、音源内蔵に加え、スピーカーと金属製ホーンを使用したサウンド発音機能搭載と、まったく新しい概念のデジタルサックスとして開発されています。WXシリ ーズではマウスピースにベントコントロール(ピッチの上げ下げ)センサーを使用していましたが、YDS-150は息の強弱とキー操作のみで音をコントロールするため、本物のアルトサックスのマウスピースがそのまま使えます。サクソフォン系56音色をメインに73音色がプリセットされており、あくまで「サックスの音色」にこだわっています。楽器本体から音が出て、それをマイクで拾うこともできますので、まるで「電気で動くサックス」と言えるでしょう。

2018年に登場したRoland の「Aerophone(エアロフォン)AE-10/AE-05」は、ボタン式のキーながら洗練されたボディデザインでサックス型運指を実現し、129音色(AE-05 は11音色)の音源を内蔵、コンパクトな箇体にスピーカーも内蔵し、発音演奏も可能のうえ、有線またはBluetoothで音声信号やMIDI信号を送り出します。2021年1月発売予定の最新モデルAerophone Pro AE-30は、305種もの音色を持ち、スピーカーも内蔵されており、数々の先進機能で拡張された、まさにステージ用楽器として仕上げられています。また、まだ日本での所有者は多くないようですが、イスラエルのEME0社が今年7月には発表した、Emeo Digital Saxophoneも興味深い製品です。金属製のストレートソプラノサックスの上下をすっぱり切り落とし、キーにスイッチを連動させたMIDIコントローラーで、無音練習用デジタルサックスと謳っています。うーん、みんな魅力的な製品ですね。

 

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

 

返品保証30日+豪華3大特典付き
⇒『 AIZENより 新春キャンペーン! 返品保証30日+豪華3大特典付き』

 

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

 

関連記事

  1. サックス お手入れ

    サックスの凹みはどうやって直すのですか?

    トランペット、トロンボーン、サックス等の管楽器は金属の薄い板のパイプ…

  2. サックス お手入れ

    サックス臭の対処法

      始末が悪いのが、ヴィンテージサックスやそれに付属してきたケース…

  3. サックス ケース

    サックス奏者の歩き方

    サックスという楽器は、ソプラノやアルトでも思いの外重いものです。サ…

  4. サックス お手入れ

    サックスのセルフメンテナンス

      反対するリペアマンの方もいらっしゃると思いますが、バネの調整は…

  5. サックス 本体

    パッドのメンテナンス

    タンポとも呼ばれる「パッド」は、サックスの最重要部品です。親戚のクラリ…

  6. サックス 本体

    連続音サックス「グリソター」

    サックスとほぼ同じマウスピースに、リードを着けて演奏する、「サックスの…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  
PAGE TOP