スタジオで合奏の練習は3密で怖い。個人練習してるカラオケ店もクラスターになるかも。家では近所迷惑になるので音を出せない。そんなときは…。
サックスを掃除しましょう!念入りに。普段掃除しない場所も、ねっちりと時間をかけてきれいにしましょう。「えー、こんなとこも掃除するの?」ってとこの掃除テクニックを紹介します。
サックスの、たまに掃除すべき場所ナンバーワンは、「トーンホールのパッド密着エッジの裏側」です。トーンホールは管体からパイプ状に立ち上がっており、そのパイプの断面でパッドに密着し、穴を塞いだり開けたりします。
このパッドとの接点は、クリーニングペーパー等で汚れや水滴が溜まらないように手入れをしていますが、エッジの内側は日常の掃除では手が届いていません。
ストレートなエッジのトーンホールの場合はさほどではありませんが、一部のサックスに採用されている、エッジを曲げたロールドトーンホールや、エッジにリングをはんだ付けしたソルダードトーンホールでは、せり出したエッジの内側がひさし状になり、その裏側に水分と誇りが混ざり合った汚れが蓄積されていきます。小さな部分ですので、すぐにサックスの機能に影響するようなことはありませんが、蓄積された汚れは、内部からの錆の原因となり得ます。
この場所の掃除は、非常に手が入り難いので、割り箸と綿棒を使って「ト ーンホール裏側エッジ掃除棒」を作っておこないます。割り箸を割らずに先を広げ、その間に綿の頭に2ミリほどの棒を残して切った綿棒を挟み込みます。割り箸の先端から綿棒の頭が90度の角度でちょっと出ているものが出来たら、輪ゴムか糸などで固定します。これをパッドとトーンホールの隙間に挿入し、ト ーンホールエッジの裏側を綿棒の頭で擦って掃除します。想像以上の汚れが取れると思います。
次の掃除場所はオクターブホールです。サックスにオクターブホールは二つあり、そのひとつはハイF#キーで開閉するトーンホールの近くにあります。この穴から主管の内側に細いパイプが入り込んでいます。
もうひとつのオクターブホールは、皆さんが見慣れているネックパイプ上のトーンホールです。ここからも短いパイプが内側に伸びています。これらの穴が汚れで塞がると、当然オクターブの切り替えに難が出て来ます。
構造上オクターブホールは、「オクターブ上(うえ)を出す穴」ではなく、「オクターブ上以外の音を出し難くする穴」ですので、突然にオクターブ切り替えが出来なくなる、ということはありませんが、いつもきれいにしておくに越したことはありません。小さな穴ですので、「トーンホールクリーナー」という針金に細かなナイロンブラシが付いたもので掃除をします。
実はこれは「モール」と呼ばれ、喫煙パイプの手入れに使うものや、工作に使うものと全く同じものです。検索すると安値のモノが沢山あります。歯間ブラシでも代用できるものがあります。針金で管体を傷付けないよう注意して掃除してください。
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