譜面台。サックスを始めてから何回この言葉を使ったでしようか。かなりの頻度で持っていくのを忘れてしまうのだが、とても大事な道具。色々な譜面台の使い方、ちょっとしたアイデアを紹介します。
一番お馴染みの「組み立て型譜面台」では、譜面置きの部分の畳み方が難解なものが少なくありません。軽量なことで人気のヤマハのアルミ製譜面台は、「長いほうの左右の腕を上に回す」ってことを最初にしないと開けないし畳めません。何度やっても忘れるので、何かの指示が譜面台に記されていれば、と考えているのは私だけではないと思います。文房具屋で売っている「カラー●シール」に畳む順番の数字を書いて、譜面台の腕に貼っておく、なんてアイデアはどうでしょう。譜面台の三本足の配置はどうやっていますか?座奏であれば、自分から見てY字に置けば、両足で譜面台の足を引っ掛けてしまうケースが減少します。 立奏のステージでは、逆Y字にすれば客席に譜面台が倒れてしまうのを防ぐことが出来ます。風が強い屋外演奏のときなどには、足を思いっきり開いて、床にガムテープで固定すれば倒れにくくなります。使う譜面が多くて、譜面置きに重量がかかる場合は、逆Y字が力学的にベストです。譜面置きは細い板の格子ですので、スカスカで譜面への書き込みがし難い、また譜面が安定しない等の場合は、譜面の大きさよりやや大きめの硬い紙やプラスチックボードを乗せた上に譜面を置きましよう。このボードを両面テープ等で譜面台に固定すれば、高価なステージ用譜面台に匹敵する安定性を得ることが出来ます。
「ライヤー」って聞いたことがありますか?サックスのネックスクリューの反対側かその近くに、四角い穴とネジがありませんか。そこに差し込んで使う小型譜面台が「ライヤー」です。マーチングバンドなどで使用するための仕掛けで、サックスからアームを延ばし、その先端にあるクリップで小さな譜面を挟んで固定する、というものです。サックスだけでなく、ほとんどの管楽器にライヤーを取り付ける機構があります。でも最近ではそんな小さな譜面に頼らず、暗譜してしまうプレーヤーが多いようで、ライヤ ーを使用している演奏はほぼ見ることがありません。そのような状況なので、ライヤー用の穴(ライヤー レシーバー)には音響改善用の金属パーツを挟んでいる人が多いようです。しかし逆に今、ライヤーにスマホを挟んで、iReal Proの画面を見ながら演奏、なんて利用が出来ないでしょうか?
ビッグバンドのステージに付き物の、箱型の譜面台を「箱面」と呼びます。普通の譜面台は英語で「Music Stand」 と言いますが、箱面は「Music Desk」などと呼ぶようです。なるほど「デスク」ですね。デスクなので広くて強いのですが、箱型のため譜面がかなり遠くなります。サックスソリで立ち上がって吹こう、なんてしたら譜面ははるか下のほうです。近眼や、老眼の出始めたおっさんには、かなり譜面が見え難いのが箱面です。プロのビッグバンドメンバーの先輩方の多くは、「箱面用の眼鏡(箱面の譜面の距離に最適化したメガネ)」を持っているそうです。
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