サックス お手入れ

サックスは経年劣化楽器

*サックスという楽器は、もの凄く手間のかかる楽器です。使っているだけ、持っているだけであちこちが劣化していくので、定期的なメンテナンスが欠かせません。同じ木管楽器の仲間と比べても、飛び切りの「高額維持費用楽器」です。
 消耗品であるリードの劣化は言わずもがなです。数回吹いただけで、へたってしまうリードも少なくありません。アマチュアサックス奏者でも、年間30枚以上のリード購入は珍しくはないでしょう。箱を開けて、当たりのリードが半分も無かったなんてときには、うっすら涙がにじみます。そんなリードですから、最近は耐久性抜群の人工リードに乗り換える方も多いようです。ネックコルクも消耗品です。経年劣化で弾力が無くなり、ひび割れてきたりします。同じマウスピースばかりを使っている場合は、硬くなっても気付かない場合も多く、ポロポロと剥離し始めてから、やっと寿命に気付く、ということもあります。爪で押して、押し返してこないようになったら交換時期です。
 高音域のパッドも、呼気の中の水分で早目に劣化します。演奏時に奏者の肺からは、たっぷりと水分を含んだ息がサックスに吹きこまれますので、奏者に近いパッドほど湿度の高い空気が触れることになります。目安を言うならば、左手より上にあるトーンホールのパッドは、半年から一年で要交換です。ベル側のパッドはあまり湿気には触れませんが、乾燥やひっかき傷、経年劣化等で、ある時突然に「要交換」 になったりします。演奏後に吸水ペーパーでパッドの水分を拭き取れば、パッドの劣化のスピードを遅くすることが出来ます。ほんのひと手間が出費を抑えてくれるはずです。

 キーの部品が交差したり、管体にぶつかる部分に張り付いているのが「緩衝コルク」です。俗に「ガチャ止め」とも呼びますが、サックスの複雑なメカニズムアクションの静音化と、部品の保護という重要な役割をしています。場所によってはキー操作の感覚に大きな影響を与えたり、パッドの密閉度を左右する場合もある、小さくても大事なコルク片です。この部品は、コルクそのものの劣化の前に、接着部分の劣化や不用意な接触によって「外れる」ことが多いようです。コルクを接着している接着剤が劣化して、「楽器を掃除していたら、ポロっと小さなコルクが落ちてきた」なんてことに良く遭遇します。日頃から楽器の隅々までを観察するよう心掛け、グラグラしたり変形したり、色が変わっていたりするコルクがないかをチェックしましょう。同じように、キーとカップの間に挟まれたり、カップの開いた状態を受け止める、「フェルト」も小さくて落とし易い部品です。同じように日常的に注意を払ってください。メカの酷使で狂ってきたキーバランスを戻すときも、コルクやフェルトは重要な調整個所になります。
 またサックス本体ばかりでなく、ケースの部品やマウスピースも「消耗品」です。日頃のお手入れをお忘れなく!

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