サックス アクセサリ

サックス都市伝説:ネックコルク


自分のサックスの一番身近な部分、顔の目の前にあるサックスネックのネックコルクを気にしたことがありますか?
マウスピースを挿してしまえば見えなくなってしまうので、ネックコルクは、「マウスピースとネックの間の隙間を埋める詰め物」、くらいにしか考えられていないことが多いようです。
実はこのネックコルク、とってもサウンドに関係するんですよ。今日はネックコルクのお話を!
年配のプロサックス奏者、またはビンテージサックスファンの間のみに通用する言葉ですが、「アメセル巻き」という言葉があります。これはアメセル(アメリカで組み立て・調整された、ジャズ向けのビンテージセルマーサックスの総称。1983年で製造を終了。)
独特のネックコルクの巻き方を示します。ビンテージサックスの中でもダントツの人気のアメセルは、ほぼ熟練工の手作業で組み立てられており、フランスセルマーと大きく違う箇所があちらこちらに見られます。
そしてアメセルのネックコルクは普通のものよりやや長く巻かれているものが多いのです。ジャズの場合、多くのプレーヤーのアンブシャ(マウスピースの咥え方)は、唇に力を入れない「ルーズリップ」です。そのためサックスの楽器全体のピッチが下がり気味になります。
ゆえにマウスピースをより深くネックに差し込むため、アメセルのネックコルクは長めに巻かれていると言われています。また、そんなにマウスピースを奥まで差し込まないサックス奏者でも、「音が落ち着く」との理由で、アメセル巻きをリペアマンにオーダーする方も少なくないようです。
またネックコルクをネックに固定する接着剤によって、サウンドや吹奏感が変わります。現在ほとんどのリペアマンが、「シェラック」というパッドをカップに固定するときにも使用する、熱で溶ける接着剤を使ってネックコルクを取り付けます。
しかしこれを接着後でもある程度柔らかい、粘着系のボンドを使うことで、音の輪郭が柔らかく変わるというサックスプレーヤーもいます。ネックコルクはとにかくぴったりとネックに着いていないとサウンドが細くなってしまいます。
あ、古くなってカチカチになったネックコルクは空気の漏れや、サウンドの不均一性の原因となりますので、「ちょっとボロボロになったかな?」と思ったら、すぐに交換しましょう。
 
 *写真は全てflickrから掲載しています。
レッスンをうけている講師からもクラシックにも使えるとても良いマウスピースだとのお墨付きをいただいた。このマウスピースは私を一段も二段も上の領域に連れていってくれた。
(AIZEN SO テナーサックスマウスピースご購入 NK様 のお声)
残り12名様 AIZENテナーメタル発売記念キャンペーン開催中
詳しくはこちら

関連記事

  1. サックス アクセサリ

    銘品探訪:金属サムレスト

    サックスのサウンド改良アクセサリーの種類は、数ある管楽器の中でも多分一…

  2. サックス アクセサリ

    サックス 消音

    サックスのミュートはどこで売ってるの?とよく聞かれます。トランペット…

  3. サックス アクセサリ

    サックスの装飾

    今やサックスは、決して珍しい楽器ではありません。女性サックス奏者も激…

  4. サックス アクセサリ

    パッド開けるか開けないか

    久々に斬新で、画期的なサックスアクセサリーが開発されたようです。名前…

  5. サックス アクセサリ

    サックスミュートあれこれ

    コロナ感染予防のため思うように外出できず、自宅では音量の大きいサックス…

  6. サックス アクセサリ

    サックス解体新書:リードカッター

    サックスという楽器は、かなり複雑なメカニズムを持っています。一般的なア…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
PAGE TOP