ブラスバンドの先輩は必ず新入部員に、「ロングトーンが基本だ。とにかくロングトーンをやれ!」、と言いますよね。や、ロングトーンは重要ですよ。でも、その重要性と目的が分かっていないと、はっきり言って、「やるだけ無駄」の場合も否定できません。多くの指導者が挙げている、「ロングトーンで何を鍛えるか」をお話しましょう。
金管楽器でも木管楽器でも、「音の安定」は最重要項目です。ロングトーンをすることで、口輪筋、腹筋、息と喉のコントロール等を鍛え、安定した音を出せるようにします。安定とは、音の高さが揺れないこと、音の大きさが変わらないこと、サウンドが変わらないこと等です。これらが出来て初めて「コントロールが出来ている」ことになり、次の音楽的表現に進歩することが出来ます。
望んだときに望んだ音が出せるようになる、ということです。ならば別に「ロング」である必要は無いだろう、という人がいるかもしれません。その通りですね。16拍や32拍、10秒や20秒も持続させる音は曲中にはあまり出てこないかもしれません。でも「ショート」ではなく「ロングトーン」である必要があるんです。
それは「サウンドとの会話能力」を鍛えるためです。管楽器を吹くことは、自分の音を聞くこと、といつもペアになっています。奏者は楽器に息を入れ、それによって楽器から出る自分の音に耳を傾けます、そして音程を高低させたり、音質を変えるためにアンブシャを調整します。これらの動作を瞬間におこない、かつ繰り返し持続することが「楽器を吹く」ことです。
この能力をロングトーンによって鍛えます。ロングトーンをやりながら、自分の出している音をよく観察する。それを長く持続する。これが重要なロングトーンへの姿勢です。
もうひとつの視点でのロングトーンの目的をお話しましょう。それは、奏者としての自分の能力の限界を知り、かつその限界点を伸ばし広げることです。例えばサックスでは大きい音を出すほうが小さい音を出すより簡単な音域があります。また音程が不安定になる音域もあります。
大きい音を出すと音程が高くなってしまう音もあります。そういった各種の問題や自分の対応力を知り、その部分の能力を鍛えることがこの場合のロングトーンの目的です。
一番上のミの音をピアニッシモで、安定した音程で何秒出せるか。それを自分で知らなければ曲の中、アドリブの途中で失速します。自分のフォルテッシモはどのくらいの音量で何秒続けられるのか。それを知らなければ、アンサンブルでのハーモニーのバランスを整えることができません。今日のロングトーンはこれらのことを頭に入れて練習してみてください。
*写真は全てflickrから掲載しています。
丁寧な梱包と箱をあけた時に和のイメージを感じました。彫刻も綺麗で一緒に購入したロブナーとラボーズのMを取り付けスケールを吹いた所上から下まで楽に鳴り広告にたがわぬと思いました。
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