サックス 本体

注目のサックス表面処理の新素材、ブラックラッカー


「サックスは黄金色」なんて常識は最近では通用しませんね。数こそ少ないですが、シルバーフィニッシュは珍しいモデルではありませんし、赤や青、花柄のサックスだって見かけます。
一時期流行したのが「アンティークブロンズ」。新品のときからビンテージ感、使い込み感をサックス表面の仕上げ処理に施したものです。最初からなにか「貫禄」が着いているので、ジャズプレーヤーに評判が良いようです。
そして今年になって多くのサックスメーカーが矢継ぎ早に発表し、人気を博しているのが「ブラックラッカー」フィニッシュのモデルです。セルマー、CGコーン、ヤマハ等、多くのメーカーがブラックラッカーのモデルを発売しています。黒字に金色の彫刻が多いですが、とにかく「めちゃくちゃカッコ良い!」ですよね。ステージ栄えもはんぱじゃありません。しかし、この「新しい感じ」のブラックラッカーも、実は長い歴史があるんです。
「ラッカー」はご存知のように樹脂系の塗料ですので、サックスや管楽器に多く使われているゴールドラッカーの黄金色だけでなく、色々な色を簡単に作ることができます。ですので、その塗料の調色によって簡単に個性豊かなサックスが作ることが可能です。
「特別発注」をしさえすれば、かなりの望みを実現することは出来ます。ただ、「いつ完成するか分からない」というのが、特注の宿命です。よっぽど気が長くないとお勧めできません。で、ブラックラッカーのサックスをトレードマークにしたのが、かの有名なマルチサックス奏者、グローバー・ワシントン・ジュニア(1943-1999)です。「スムースジャズの父」として有名な、ソプラノ、アルト、テナーを自在に吹きこなす名サックス奏者で、ヒット曲「Just Two of Us」でグラミー賞も受賞しています。
彼のサックスはH. Coufというメーカーのブラックラッカーモデルでした。ソプラノからアルト、テナーを総てブラックラッカーで揃えています。このサックスはアメリカのアームストロング社がドイツのカイルベルス社にOEM発注して製作したものですが、カイルベルスの自社ブランドサックスとはかなり別物になっています。
めっちゃ切れが良く、かつ甘いサウンドですので是非聴いてみてください。最近ではコートニー・パインやカーク・ウェイラム。そういえばスタンレー・タレンタインも黒いサックスでしたね。バリトンの宮本大路氏は真っ白いバリトンがトレードマークですね。
本体につなげればまるで自分自身がサックスそのものになったような感覚になり、うれしくてその日はつい「練習」ではなく「プレイ」を時間を忘れてしてしまった程です。
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