コーンやビッシャー、キング等のビンテージサックスを吹いてみたことはありますか?
一般的にこれらのサックスは、初心者には「使い難い」と言われます。その理由のほとんどは、左手の小指のキーアクションが現代の楽器のように手首方向に「引く」動作ではなく、「押す」動作になっていることによります。G♯、C♯、B、B♭の四つのテーブルキーを「押す」のが、多くのビンテージサックスのキーアクションの特徴です。
慣れてしまえばなんでもない、というのがこのようなサックスを使用するプレーヤー達の多くの意見です。この機構は一番近年のものでは、セルマー、マークVIのソプラノサックスもこの機構になっています。古いサックスはどうしてこんなキーメカになっているのでしょうか?そして、どうしてこのような「使い難いキーメカ」のサックスを好んで使用するプレーヤーが多いのでしょうか。今日は「左手小指キーの謎」についてお話しましょう。
サックスには色んな音程を出すために、やたら穴が開いています。ま、笛ですから。で、リコーダー、小学校時代の縦笛を思い出してください。穴が縦に一列に並んでいますね。これが笛の穴の基本形、「インライン・トーンホール」です。音響学的にはこの穴の空け方が「笛系の楽器」の最も理想の音孔配置となっています。
しかし、くねくね曲がったサックスでは何が「直線」かよく分かりません。しかし、サックスを初めて作ったアドルフ・サックスは、「なるべくインライン配置を」とがんばりました。そのほうが低音域から高音域に渡っての音質の均一性が出るからです。インライン配置ではB♭とBのトーンホールは、ベルの左側(現代のサックスの反対側)に空けられています。この「反対側」がインラインと言う訳では無い様なのですが、この機構のサックスの他のトーンホールを見ると、現代のものと較べてかなり「直線的」に配置されています。
一番よく判るのがストレートのビンテージ・ソプラノサックスです。管体も直線なのでトーンホールのレイアウトがよく判ります。現代のストレートソプラノに較べてとっても「一直線」にトーンホールが空いています。もちろん左手小指は「押す」アクションです。
サックスの設計技術の向上と一緒に、オフセットトーンホールにしても音質に問題な無い構造が実現できるようになりました。それによって人間の手の形状に合った、使い易いフィンガリングのキーレイアウトが可能となりました。今ではサックスのキーメカニズムは当たり前のようにオフセットトーンホールが基本となっています。しかしフルートの世界ではいまだに、「操作性を取るか、音質を取るか」というところで、オフセットキーが主流ではありますが、インラインキーの楽器がまだ人気があり、上位モデルでは標準的なバリエーションとして存在しています。
AIZEN は今まで吹いたスラントコピーの中でも、もっとスラントに近い音がする、と思いました。バッフルが本当に精巧に作っており、「こういうのが欲しかったんだよ!」と思いました。
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