サックスは機構的に複雑な楽器ですので、「週末サックスプレーヤー(週末のみサックスを吹けるアマチュアプレーヤー)」だとしても年に一回程度の調整が望ましいでしょう。
プロのサックスプレーヤーになると、月イチや週イチでリペアマンに調整してもらう方もいらっしゃるようです。この「調整」のきっかけは、もちろん楽器の不具合ですね。「あれ?ミの音が出にくいなぁ。」、となったとき、あなたは右手中指が押さえている、「ミ」の音のパッドの開閉を確認すると思います。でも、実は、これは間違いなんです。
サックスは笛の仲間で、管体の穴(トーンホール)の開閉で管の長さを変えることで異なる音程の音を出します。管の長さの尻尾、つまり長さ方向に最初に開いている穴の位置が音程の元となります。マウスピースからそのトーンホールまでの距離が「出る音程の周波数の波長」となり、その音程の音が出る、という仕掛けです。
ま、解説は難しいですが、サックスをイメージせず、リコーダーなどの縦笛を頭に描いて考えてください。穴を塞いでる一番下の指の位置が波長の「節」です。この波長の「節」ですが、「端」でないのがミソです。完全に音の周波数の波長である場合と、その整数倍の長さである場合とがあります。
サックスは同じ指でも、違う高さの音を出すことが出来ますよね。そう、フラジオやオーバートーンです。トーンホールがこのように音の高さを決定しますので、「ミ」の音程の時に一番下になるトーンホールを「ミのトーンホール」と呼びます。なので「ミの音がおかしい」時に「ミのトーンホールを疑う」んですよね。それが人情です。でも、長々とさせていただいた今までの説明を元に、疑わしいのは「ミのトーンホールではない」ことを証明します。
さてお立会い!
サックスが「ミ」の音を出すときに、サックスとしておこなっている工夫は単に「ミのトーンホールを塞ぐ」だけではありません。サックスの管体の太さは一定の割合で徐々に太くなっており、この係数も正しく音階を出すのに必要な機能です。
またオクターブキーのトーンホール内部のパイプや、他のトーンホールの開き具合も一つの音程を出すために機能しています。さすが超複雑近代楽器、サックスです。つまり、「ミの運指」をしているとき、サックスは単にミのトーンホールが開いているだけで音程を決めているわけではありません。あらゆるサックスのメカニズムが音響的に「ミ」の音程を出すことに協力しています。それでは仕掛けの真相を言っちゃいましょう。
「ミの運指のとき、サックスはその機構全体でミの音を出す体制になっているので、ミのトーンホールに多少の隙間があっても、問題なくミの音が出るのである」、です。
どれかの音程でサックスがおかしくなったら、その音程のトーンホール以外の部分をチェックするのが懸命です。意外とそのすぐ上のトーンホールに隙間が開いている場合が少なくありません。またリペアマンに見てもらうときも、「xのキーがおかしい」などとは言わずに、「xの音がおかしい」と事実のみを伝えることが重要です。
特にバッフルの作りが絶妙、且つ丁寧で、サブトーンでもザラつきのない、綺麗な音になる点には感嘆しました。こういうマウスピースにはなかなか出会えません。
(AIZEN SO アルトサックスマウスピースご購入 大原誠様 のお声)
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