あなたは何本譜面台をお持ちですか?サックス奏者なら、少なくとも一本はお持ちかと…。凝った方なら、自宅練習用に丈夫なステージ型、折り畳めるけどある程度重い鉄製は野外ステージ用、アルミの軽量折り畳み型は、合同練習の持ち込み譜面台などと、用途と目的に合わせて、複数の譜面台をお持ちの方も少なくないかと思います。
かなりの人気のロングセラー譜面台が、YAMAHAのアルミ製の譜面台でしょうか。超軽量で持ち運びが楽ちんです。特殊塗装でサビにも強いので、倒したり、踏んだりしなければ、かなり長く使えます。組立と片付けにちょっと技が要りますが、慣れれば問題なく扱えるでしょう。ただし軽過ぎて、強風の野外では譜面台ごと飛ばされるケースもあるようです。そういう場合は床にガムテープで固定するとか、演奏しながら脚のステー(脚を支える棒)を奏者自身の足で「踏む」という技がおススメです。もちろん譜面は譜面台に、洗濯バサミ等でしっかり固定する必要はあります。このアルミ製軽量譜面台は600グラムちょっとですが、最近では1kg前後のスチール製も人気があるようです。
展開型の譜面置き部を持つ譜面台は、乗せた譜面の不安定さが難点です。裏がスカスカなので譜面への書き込みもやり難いです。これを解消するため、プラスチックの板に切り込みを入れ、譜面置き部の出っ張りパーツをそこに差し込んで、譜面置き部を強化する工夫をしている方も多いようです。同じように、譜面を入れるクリアファイルブックの表紙に切り込みを入れ、ブックごと譜面置き部に固定するのも、使い易さ向上の工夫です。工夫と言えば、譜面置き部の下、左右に付いている、譜面固定の針金も使わないときば邪魔ですよね。譜面を押さえる、という本来の効果がほとんどないので、取り外してしまったり、短く切って、「譜面が滑り落ちるのを防ぐ」というだけに使っている方もいるようです。そうそう、サックス奏者はこの譜面固定の針金に、マウスピースのキャップを差しておくひとが多いですね。多くの譜面台がだいたいA4サイズの譜面2枚置きが限度です。演奏中、両手が空くことのないベーシストの方々は、A4を4枚ほど乗せられる板を譜面台に置いて、譜面めくりが出来ない弱点を補ったりします。譜面台を2台、3台使っちゃう方も多いですね。
ビッグバンドの象徴のような、座奏専用の四角い(もしくは三角の)譜面台は俗称、「八コメン」と呼ばれています。ハコメンの下には何でも隠せるスペースかおり、予備のリードや水のボトル、財布や携帯などの荷物置き場になります。演奏中に譜面台の下で携帯の呼び出し音が鳴ってしまった場面に遭遇したことがありますが、奏者は大慌てしていました。平たく畳まれている状態から、開いてスリットを噛み合わせたりして立体にするのですが、しっかりとスリットがかみ合っていなかったりすると、演奏中に「崩壊」することもあるようです。さすがに本番中のハコメンの崩壊は見たことはありませんが、リハの時には数回見たことがあります。是非ご注意を。
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