サックス アクセサリ

サックスソフトケース考

*最近のサックス奏者が使うサックスケースは、箱型ケースか「コンツアー型」と呼ばれるパックケースがほとんどです。箱型ケースも軽量化の工夫や、背負えるベルトが付いたりと、昔の重たくてかさ張る箱型サックスケースとは大違いです。パックケースも数々の工夫で、丈夫で軽く、持ち運び易いものが沢山出回っています。あれ?硬いハードケースも良いけれど、めちゃくちゃ軽いあのソフトケースはどこに行ったのでしょう。今日はソフトケースの話しです。
 プラスチックや人工樹脂の種類が増え、強度や加工方法が進歩してきた結果、サックスケースには軽量でもしっかりとした強度を持ったものが数多く、かつ安価で出回っています。しかしこんなに「プラスチック」が高機能になる前、サックスのケースは木製の箱型ケースとソフトケースの2種類だけでした。そして、「スタイリッシュに移動したい」、もしくは、「重いのは嫌!」、と我儘な(?)ジャズサックス奏者が、かなりの割合で「ソフトケース」で自分のサックスを運んでいました。その頃のソフトケースはほとんどが革製。厚手の丈夫な皮革を、職人がひとつひとつ縫製して作っていた革製ソフトケースは、使い込むほどに革に重厚さが増し、まあなんとも「ジャズ」な存在でした。この「渋さ」ゆえ、今でも革製ソフトケースを使っている管楽器プレーヤーは少なくはありません。厚手の革はそれ自体である程度の強度があり、適度な柔らかさと硬さが楽器を守ってくれます。そう、サックスに革シャンを着せた感じですかね。布製のソフトケースにも良いものが沢山あります。布と言っても、高い強度の合成繊維で作られた布や樹脂シートが使われており、簡単には破れないものがほとんどです。本革よりも抜群に軽く、かなりの安価のものでもしっかりとしています。テナーサックス用でも数百グラムなんて製品もあります。

 ソフトケースの軽さは言うまでもありません。本革製の格好良さ、布製の手軽さ。なのになぜ皆、ソフトケースを使わないのでしょう。ソフトケースを敬遠する楽器奏者は口を揃えて、「強度がないから楽器が心配」、とソフトケースの弱点を指摘します。しかしよく考えてください。ソフトケースはその名の通りソフトなので、パックケースや箱型ハードケースと違って、簡単に変形してしまいます。板と板に挟まれたらサックスもろとも潰れてしまいます。その上に座ってしまったら、中のサックスもつぶれるでしょう。しかし、そんな状況ってそう頻繁にありますか?倒したり、ぶつけたり、押されたりした時の強度は、さほど「変形しないケース」に劣る訳ではありません。丁寧に扱い、ぶつけずに、倒さずに、押さずに持って歩けば、ソフトケースもそんなに「弱いケース」ではありません。とんでもなく軽量なソフトケースは、荷物が沢山あるサックス奏者にとって、結構盲点だった解決策ではないでしょうか?
——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証365日+豪華3大特典付き
⇒『AIZENより 春のわくわくキャンペーン♪』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

関連記事

  1. サックス ケース

    サックスケースを軽くする方法

    サックス吹きの皆さん!サックスって重いですよね。吹いていても首が痛く…

  2. サックス ケース

    サックスを軽く運ぶには

    サックスのなかで、バリトンサックス、いわゆるバリサクはまさに「バリ重…

  3. サックス ケース

    サックス奏者の歩き方

    サックスという楽器は、ソプラノやアルトでも思いの外重いものです。サ…

  4. サックス アクセサリ

    サックス解体新書:ライアーレシーバー

    サックスという楽器は、かなり複雑なメカニズムを持っています。一般的なア…

  5. サックス アクセサリ

    先端の電気系サックス

    最近では楽器の演奏と「電気モノ」は切っても切れないものとなりました。…

  6. サックス ケース

    サックスケースの選び方

    今回はサックスケースの話です。こだわるサックス奏者の中には、家の楽…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
PAGE TOP