サックス 演奏

均一な音の出し方

*ロングトーンを「アンブシヤ(口の形)の固定」と一義的に考えるのは間違えでは?とお話しした事が有ります。しかし演奏をしていると、「音がゆれる」とか「不安定な音」などの改善点を周りから指摘されることがあると思います。これはアンブシャが安定せず、そのため出す音質や音程が不規則にゆれることから出る不具合です。楽器で音楽を表現するためには、あなたはあなたの吹くサックスで「均一な音」を出す必要が有ります。しかしこれは「棒吹き」ではありません。サックスの演奏をする際に必要な、「均一な音」について考えましょう。
 結論から言ってしまえば、サックスの音、また楽器全般から出す音に求められる「均一」とは、「細部に渡ってしっかりコントロールされている」、ということです。ロングトーンをアンブシャの「固定」の為と考えずに、「音をコントロールするための耐久性とその感覚を得る」、と考えてください。暴れようとするサウンドを抑え込む訓練が、ロングトーンの目的のひとつです。サックスを演奏するとき、コントロールすることを意識し、それをしっかりと実現できなければ、音質は様々に変化し、音程も揺らぎ、雑音まで飛び出すような、とても音楽とは思えない「不快なノイズの連続」になってしまいます。

 音のコントロールを正しくするためには、自分なりの「正解」が必要です。「こういう音を出したい」、「ここは強く」、「小さな音でも伸びやかに」等、自分が出したい音を、出したいときに出す。そしてそれを聴衆に良い音楽として届けるための、楽器コントロールに対する自分のルールを作るのです。そのルールに対して、「均一」な演奏を目指す事がとても重要です。「出したい音」と「出てしまった音」の差が少ない事が、「均一な音」と言えるのではないかと思います。その自分のルールは、自分の耳と感性で作ります。尊敬するサックス奏者達の演奏を聴き、自分はどういう音を出したいのか、自分はどういう演奏をしたいのかを、それらの「音のお手本」から探し出すのが良いでしょう。しかしお手本はいきなり「伝説の巨人」である必要はありません。身近な先輩、先生、友人の「音」でも良いと思います。言い方を変えれば、自分のサックス演奏技術の「成長のモノサシ」をちゃんと作ることが大事です。
 自分のイメージした音に近づけようとする努力によって、あなたのサックスが発するサウンドは安定してくるでしょう。そして徐々に、「あなたのサウンド」が熟成されていきます。「サウンドの安定」こそが、均一な音を出す努力のゴールだと思います。
——————————————————————————————–

『今週の新着情報』
サックスのベル収納用のネック&マウスピースポーチです。 ⇒YAMAHA ヤマハ ネック&マウスピースポーチ アルトサックス用
ヤナギサワ人気シリーズを更なる高みへ!もう廉価モデルとは言えません。 ⇒ヤナギサワ(YANAGISAWA) T-WO1 テナーサックス[x]
サックスのベル収納用ネック&マウスピースポーチです。 ⇒WoodStone ウッドストーン ネック&マウスピースポーチ テナーサックス用
内部にはそれぞれネックやアクセサリ収納があり、外にも大きなポケットがあるので収納力抜群です。 ⇒bags バッグス Wケース ソプラノ・アルトサックス用

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』
レビューを書いてAIZENゲットのチャンス! ⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

関連記事

  1. サックス 演奏

    譜面の書き込み

    ジャンルや楽器の種類を問わず、楽器奏者には譜面が必須でしょう。譜面…

  2. サックス 演奏

    ソプラノサックス雑学

    サックス奏者人口分布は、アルトが5、テナーが3、バリトンとソプラノが…

  3. サックス 演奏

    フルートを参考にするサックスの吹き方

    サックス奏者のフルート持ち替えは、かなり多くのサックス奏者がおこな…

  4. サックス 練習・レッスン

    あなたのサックスがジャズサックスになる瞬間

    さて前回の続きですが、ソロは即興、アドリブである必要は無いとお話しまし…

  5. サックス 演奏

    サックス偉人伝:ローランド・カーク

    日本のジャズ雑誌で「グロテスク・ジャズ」などと、とんでもない呼び方を…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2025年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  
PAGE TOP