サックスを吹いて音楽をしている皆さんは、バンドや複数のメンバーでのアンサンブルで演奏している場合が多いと思います。
そんな複数のメンバーで音楽を演奏する場合に、音楽監督的な、また指導者的な、うーん、練習のリーダーと言っても良いでしょう。そんな立場のメンバーをブラスバンドやジャズのビッグバンドでは「コンサートマスター」、いわゆるコンマスと呼びます。またジャズコンボや小編成のアンサンブルでは、リーダーと呼んでいるかもしれません。
一般的にはコンサートで演奏するための音楽を、そしてその練習をまとめるという意味で、クラッシックのオーケストラで使われている「コンサートマスター(コンマス)」という名称を使用することが多いようです。コンマスはバンドによって色々な使命や役割がありますが、今日はそのコンマスの役割についてお話ししましょう。
コンマスの役割は、まず引き算である程度定義することが出来ます。
バンドのメンバーに練習の集合時間を伝えたり、メンバーの欠席を把握したりするのは、「バンマス(バンドマスター)」の役目です。
また会費やコンサートのチケット代の清算等は「会計」の役目です。
練習の場所を予約したり、ライブの開催の調整、演奏の仕事を引き受けてくるのは「マネージャー」の仕事です。
つまりコンマスは「音楽」に関する事以外は何もしなくて良いかわりに、「音楽」に関する事、メンバーの演奏に関する事には100%の責任を持たなければなりません。
コンマスのあるべき姿を考えるため、お笑い芸人のどなたかが使っているネタ、「こんなxxxは嫌だ!」をもじって、「こんなコンマスは嫌だ!」をあげてみましょう。
こんなコンマスは嫌だぁ〜!!
「金管奏者の唇の疲労を考えずに、きついフレーズを何度も繰り返し練習させるコンマス」、
「リズムに全然乗ってない!とダメな点を指摘するが、直す方法を提示しないコンマス」、
「自分の好きな曲しかやろうとせず、他のメンバーが提案した曲は、有無を言わさず否定するコンマス」、
「曲を始めから終わりまで通して演奏する練習しかしないコンマス」、
「お前らはどうせ下手だから、と自分以外のメンバーの演奏技量を見下しているコンマス」、
「バンドの自分以外のメンバーは、自分の引き立て役ぐらいにしか思っていないコンマス」、
「練習をどう進めて、どう繰り返し、どういう演奏を実現する、という目標と、それに対しての進歩の計画を考えていないコンマス」、
「合奏についていけないメンバーに、個人練習をちゃんとやって来いよ、とそのメンバーの練習不足と決めつけるコンマス」、
「指揮やキュー出しが、ちゃんと出来ないコンマス」、
「自分のパートの演奏をするのが精いっぱいで、バンド全体のサウンドを聞けていないコンマス」、
「前回の練習で指摘した内容と、まったく違う指摘を平気でするコンマス」、
「コピーしている曲のオリジナルの演奏を、まったく知らないコンマス」、
「練習に出てこないコンマス」、…。
いやあ、コンマスって大変ですね。——————————————————————————————–
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