サックスは両手の10本の指でコントロールしながら演奏しますが、サックスを吹くとき、唯一「働いていない指」が右手の親指です。とはいえ、サックスを支える、という別の大きな役割を担っているのが右手親指です。サックスはネックストラップと右手親指の2点で支えていると言っても過言ではありません。
以前にもこの「右手親指問題」についてお話ししましたが、今日はもう少し突っ込んで考えてみましょう。
サックスは正確に言えば、「ストラップリング、左手親指、右手親指」の3点で支えています。そして、その支えのバランスは、静的な「スタティック・バランス」と動的な「ダイナミック・バランス」の二種類を考える必要があります。静的バランスとは、マウスピースを咥え、サックスを「吹こうとする、演奏直前」の状態です。このバランスで重要なのは、どんなアクションへも簡単に動き出すことが出来、奏者の体に負担がかからないことです。
誤解していけないのは、「演奏を始める前」の姿勢ではなく、「音を出していないとき」の姿勢だということです。休符のときも静的バランスは重要です。次に音を出すときに、すぐにその状態にいくためのバランスだからです。
動的バランスは、正に音を出している、演奏最中のバランスです。このバランスは、どんな運指でも同じという訳にはいきません。運指に応じた最適バランスを考える必要があります。
書いて説明するとややこしい「バランス」ですが、実際には何のことはありません。
マウスピースを咥え、サックスを構え、一番楽な姿勢をじっくりと探してください。ストラップの長さや背筋の延ばし方、マウスピースの差し込み回転角度、サムフックの角度等、調整できる個所は沢山あります。動的バランスはすべての運指で同じチェックをしましょう。
ただし、必ずしも「楽な姿勢」が見つけられるとは限りません。多少の「無理」でも許容できる範囲でバランスを探しましょう。
親指の痛みの話しとこのバランスは大きな関係があります。サックスをある程度に時間吹くと、必ず親指が痛くなってくる場合は、静的バランスに問題がある場合があります。曲によって、また日によって痛くなる場合、ならない場合があるなら、動的バランスを考えることで解決します。
静的バランスでは、右手親指でサックスの重さを受け止めないことが重要です。
ストラップでサックスの重量を支え、左右の親指で姿勢をコントロールできるようにします。動的バランスの確認では、あらゆる運指が軽くおこなえ、左右の親指の負担を最小にしましょう。
良くあるバランストラブルは、パームキー使用時に左手親指がサムレストから離れ、右手親指に過度な力が加わってしまう場合です。
手の大きさやサックスの設計によって、このバランストラブルは様々ですが、キーの高さを調整したり、延長や盛り上げのアダプターに使用で解決する場合もあります。
また無理な運指も練習を重ねる事で、負荷を軽減させることも可能です。
自分の楽器と自分のバランスをじっくり探すことは、親指のためだけでなく、演奏のスムースさやサウンドの向上にもつながります。
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