ビッグバンドのサックス奏者には、「持ち替え」という宿命が課せられています。
最近の「思いやりのある」譜面には、「Flute (Optional):もし出来たら、ここをフルートで吹いてね。」なんて遠慮がちな記載もありますが、昔のスイングビッグバンド時代の譜面には、一曲の中でサックス、クラリネット、フルートの三種類の楽器の持ち替えが記載されたものは、珍しいモノではありません。
そんなこともあり、古い世代の箱型サックスケースのほとんどが「トリプルケース」という、サックスの他にクラリネットとフルートが収納できるケースでした。
今日はそんな、「ビッグバンドのサックス奏者の持ち替え」についてのよもやま話をご紹介しましょう。
サックス奏者は運指すら違うフルートを、当たり前のように「吹かされ」ます。ビッグバンドの曲のサックスパートの中では、かなりの確率でフルートの持ち替えが出てきます。何故かそれも、「テナーサックス奏者がフルートへの持ち替えをする」頻度が高いようです。アルトサックスはリードアルトがトップのメロディ、サードアルトがそれを支えるサウンドを吹いているので、「テナー君、居なくても目立たないからフルート吹いて!」ってなもんなのでしょうか?
テナーサックス奏者のフルートの持ち替えで、伝説の様に嫌がられているのが、カウントベイシー楽団の超有名曲、ビッグバンドのバイブルとも言える曲「The Queen Bee」です。
なんと長い曲の中で、最後のほうの「一拍」だけのためにフルートを吹くのです。長い1ステージのなかで、この一拍のためにフルートを持ってステージに上がる、なんてことも珍しくありません。そんなのサックスで誤魔化せば良いじゃん、と多くの人がおっしゃいますが、この一拍のフルートのサウンドが、曲のエンディングをしっかりと「締めて」くれるんです。この一拍のためにフルートを用意するテナーサックス奏者は数多く存在します。
この時代のカウントベイシー楽団のサックスセクションには、フルートの名手が多かったのでこういう持ち替えが多用されています。「Magic Flea」というバカっ速の名曲も、最後に「ピー、ピー、ピー、ピ」と吹くだけです。
近代の楽曲では、ボブ・フローレンスの曲などがサックス泣かせのモノが多いようです。だいたい、パート譜のタイトルが普通のサックス1、2等ではなく、「Woodwind 1」なんて書かれてます。
初めから終わりまでフルートなんて曲もありますし、バリトンサックスが二本必要な曲、バスクラリネットへの持ち替え、等々、なんでもありです。
プロならギャラの割り増しを要求できますが、アマチュアの場合、そうもいきませんよね。
そんなこんなで、ビッグバンドのサックス奏者は、専門外のサックス、フルート、ピッコロ、クラリネット、バスクラリネット等と、所有楽器が際限なく増えていくのです。
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