季節も春を超えて暖かく、暑くなってくると、リードのケアが心配な季節です。
水分、唾液、その他雑菌と密接なリードは、温度の高い状態では要注意です。春夏でケアすべきリードの保管方法についてお話しします。
昨今の主流は、「一度湿らせたリードは乾燥した状態にしない」というリード保管方法です。各種のメーカーから、リードを適度な湿度で保管するリードケースが発売されています。
ただし、この方法も絶対という訳ではなく、特に乾燥に頓着しないサックスプレーヤーも少なくありません。リードの管理法、育てる方法は、本当に千差万別で、「これが正解」といった決め手は無いようです。
色々な方法を試して、自分が納得いくものを採用してください。
リードのことを考えるのなら、その製造方法から振り返るべきでしょう。
湿地帯に群生したアシ(ケーン)は伐採され、適度な長さに切られたうえで乾燥工程に入ります。乾燥したケーンはリードの大きさに近いチップに切り分けられ、その素材が精密にリードとしてカット加工されます。加工後、検査器によって検品、硬さの分類をし、箱詰め、出荷となります。
つまり、工場ではリードは「濡らさない」のです。しかしリードを濡らさずにサックスを吹くことは不可能です。
つまり濡れたリードは「奏者の責任」なのです。過度に湿らせないように、演奏中もリードを交換するプレーヤーもいます。
リード購入後の選別作業では、まずすべてのリードを濡らすことから始めるのが常識です。最初の選別でならないリードでも、保管するうちに、また練習で使ううちに鳴るようになる場合もあります。ダメリードはすぐに加工して、調整を施すサックス奏者も多いようです。
一旦湿ったリードは、適度な湿度、唾液のタンパク、口内の雑菌が住み込みます。不用意に温度の高い、高湿度な条件で保管すれば、すぐにカビが発生しますので夏場は要注意です。
演奏の後、アルコールでひと拭きしてから保管するかたもいます。水洗いもかなり有効です。保湿パックには除菌性能もあるようです。
意外と気づかないカビ除けに、「水に浸けっ放し」があります。水の中では酸素が無いのでカビは発生しません。水が傷まないように、水を入れた瓶にリードを浸けて、冷蔵庫にしまうのも良い保管方法です。
この方法でリードを保管しているサックス奏者は多くいます。早逝したテナーサックスの巨匠、マイケル・ブレッカーもこの方法でリードを管理していた、という「噂」もあります。あくまで「噂」です。
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