サックス 演奏

技術よりも結果を大事に



はーい、アマチュアサックス吹きの皆さん、練習してますか?
ロングトーンは欠かしてませんか?
12キーのスケール練習は大事ですよ。ハーフタンギングによる、ドゥダ、ドゥダ、ドゥダ、ドゥダのリズムの練習もジャズサックス奏者には大事です。
上級者であれば、IIm7-V7-Iのいわゆる「ツーファイブ」フレーズの反復練習も必要な基礎練習のひとつです。サックスが好きで好きでたまらない皆さんは、日夜精力的に、真面目に練習を積んでいることと思います。
しかしあえて質問させてください。
「その練習、役に立ってますか?」
 かなりの割合のサックス演奏者において、楽器演奏技術のための多くの基礎練習が「形骸化」しているような気がします。サックスはとっつき易い楽器ゆえに、練習の効果や必然性も、ほかの管楽器と微妙に違います。トランペットは基礎練習を欠かすと、途端に音が出なくなります。
そんな理由があるので、金管楽器の奏者は「練習の意味」を良く知っています。しかしサックス奏者で練習の意味を考えながら、それをしている人はあまり多くありません。何となくでも音が出てしまう楽器だからです。
ロングトーン、スケール練習、タンギング練習、フレーズ練習は、あなたの「演奏」の役に立っていますか?
どこで役に立っているかを考えたことがありますか?
 
 延ばす音が安定しない、音のイントネーションのコントロールが上手くできない、こんな時にはロングトーン練習で安定したアンブシャを鍛えて克服すべきです。
12キーのスケールは素早く吹けるのに、アドリブが上手くならない。当たり前です。そのスケールの使いどころを考え、またスケールのどの部分がコード感を出せるかを研究しなければ、スケール練習はアドリブ演奏に対して何の意味もしません。スケール練習は自分の苦手な指使いを発見し、克服するという面もあるので、各キーでの単純なスケール上下に加え、いくつかのパターンで練習をすると良いかもしれません。タンギングは音の出るタイミングを精緻にコントロールするための練習です。タンギング練習を録音してみて、初めて音の遅れに気が付くかもしれません。
 練習は練習のためのモノではなく、結果の演奏のためのものです。必ず練習には目的がありますので、常にそれを意識して練習してください。自分で練習法を開発することも大事です。
自分の苦手部分を克服するためには、自分専用の練習方法も必要です。
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