サックスの場合「セッティング」と言うと、マウスピース、リガチャー、リードの種類とその組み合わせのことを指します。まあ、「口周りの工夫」てぇとこでしょうか。セッティングには色々な「定番」や「マニアックな噂」、ひいては「都市伝説」的なネタまで、様々な情報があります。そんな話を色々な角度からお話ししたいと思います。まずは、テナーの定番、「リンク・メタル」から。
リンク・メタルとは、言わずと知れた、オットーリンク・メタルマウスピースのことです。テナーサックス吹きのかなりの人数がこのマウスピースを使っている、いわゆる「定番」です。定番ゆえに、色々な工夫やアイデアが巷に出回っていますので、そんな情報をお話ししましょう。リンクメタルの場合付属のリガチャーの性能の、質のばらつきが多くのユーザーの悩みの種となっています。リガチャーによってはしっかりとリードを固定できなかったり、ネジがうまく回せなかったりします。リードを押さえるH型の「プレッシャープレート」の四隅をリード側に少し曲げる(手では無理。ペンチが必要です)と、リードの固定がしっかりする、というプレーヤーがいます。また付属のリガチャーは諦めて、セルマーのジャズメタル用のリガチャーを使っているプレーヤーも少なくありません。リンク・メタルとセルマーのアルト用ジャズメタルマウスピースのリガチャーとの相性は抜群のようです。有名なリフェース職人がチューニングして販売しているリンク・メタルは、このセルマーのジャズメタル用のリガチャーをフィッティングして付属させている場合も多いようです。また、リンク・メタルのマウスピースそのものではなく、ヴィンテージのリガチャーだけも高額で流通しています。昔のリガチャーは、非常に作りが良いようです。またウッドストーンのリンク・メタル用リガチャーも評判が高く、人気のセッティングです。
リンク・メタルはジャズテナープレーヤーの定番ですで、暖かで、やや枯れた、太いサウンドが身上です。これに合うリードとしては、ラ・ボーズが一番でしょう。とはいえ、50年前のメインストリームジャズでは、リンク・メタル+ラ・ボーズというセッティングは王道のそれでしたが、今はもっと多様なようです。ラ・ボーズのリードは、「バリバリ鳴るが、輪郭がまろやか」という評価が多いようです。
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