サックス吹きの皆さん、練習してますか?そして、ちゃんと休憩してますか?練習も大事ですが、練習の間の「休憩」も大事です。ちゃんと必要な休憩をはさんだ練習こそが、本当に良い練習と言えるのです。
大昔の体育系部活動では、「うさぎ跳び」なる基礎体力のための練習がありました。どのクラブも、「うさぎ跳び、校庭5週!」とかの先輩の号令で、部員全員が「しゃがんでジャンプする」うさぎ跳びを繰り返して校庭を回っていました。今ではそんな部活はほとんど無いそうです。「うさぎ跳び」の運動としての効果が、辛さに比べてほとんど無い事が近年になって証明されたからです。昔は「辛ければ鍛錬。心が強くなる!」、なんてことを平気で言う先輩や指導者がいました。いまだにシゴキが問題になっていますが、音楽の練習には、こんな「気合論」は取り入れないでくださいね。楽しくない練習で、楽しい音楽が出来る訳がありません。
サックスの練習で思いつく基礎練習と言えば、「ロングトーン」、「タンギング練習」、「スケール練習」等がありますが、これらすべてに「休憩」が重大な意味を持ちます。基本的に金管楽器の場合は30分吹いたら10分休む、に近いことが多くの指導書に書いてあります。これは金管楽器の場合は、奏者は直接自分の唇を振動させるので、物理的に唇が「バテて」、音が出なくなってしまうからです。サックスの場合はそこまでの物理的疲労はありませんが、口輪筋(口の周りの筋肉)や背筋のストレスは甘く見ないほうが良いでしょう。サックスは練習の種類に応じて、それぞれ適切に休憩してください。ロングトーンは無造作な「長い音」ではなく、メトロノームを使って120くらいのテンポで、4拍、8拍というようにちゃんとした音符の長さで吹いてください。4拍吹いたら4拍休み、8拍吹いたら8拍休み。そして音程のコントロールが辛くなりそうなところで長い休憩、って感じです。ロングトーンは口輪筋に負担がかかりますが、どのくらいでバテるか、またどの位の時間でどの程度回復するかを知ることも重要です。タンギング等の「音を出す訓練」はすべて同様に考えて構わないでしょう。
スケール練習、12キーのフレーズ練習等の、「音楽の技術」の練習での休憩は、体の休憩というより、「頭の休憩」が重要です。これらの練習は適度な休憩で頭をリセットしてください。休憩後はスケールの最初の音を変えて練習を再開したり、練習するフレーズの順番を変えてみるとか、指や頭をリセットし、違うことに素早く順応できる自分を作ることで、「本番の演奏」で使える技術が身に着きます。スポーツも同じですが、実践で役に立つ練習、が一番重要ではないでしょうか。
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