楽器をやっていると、切っても切れないのが楽譜です。「読めない」、「書けない」、「読みながら演奏できない」、などと言いながらも、音楽の旋律、コードを「正しく簡潔に伝達」するのは楽譜以外にないでしょう。今日は楽譜についてのよもやま話をば。
ビッグバンド、ブラスバンド、サックス・アンサンブルの方々は、「売り譜」という言葉をご存知かと思います。その名の通り、「売っている楽譜」、印刷された状態で全パートが揃った状態の楽譜集です。版元やアレンジャーの違いによって、同じ曲でも多くののバリエーションが出版されています。デジタル化された現在では、「データ販売」もされていますが、昔は、「音楽出版」という商売が音楽界の中心的存在でした。クラッシック音楽現役の時代は、作曲家と出版社は強固な関係を持っていました。「印刷物」として売られている「売り譜」は、書籍や書類の一般的サイズであるB5判やA4判等の一般的サイズとは異なる、独特のサイズで印刷されています。理由はもちろん「コピーを防ぐ」ためです。多くの場合、基本的に楽譜のコピーは違法ですのでご注意ください。そんな関係で、楽器屋さんで売っている五線紙(楽譜用紙)も変なサイズがあります。最近ではノートサイズや雑誌サイズの五線紙も多いようですが、ケント紙系の厚手の五線紙は変形判が多いようです。10段、12段、両面・片面、スコア用等で区別があります。
皆さんは楽譜をどんな筆記具で書きますか?ま、鉛筆やボールペンが普通ですよね。楽譜には「自分用」と「他人にも見せる用」、そして「他人用」の三種があります。また「参考用」と「ガッツリ演奏用」と区別することも出来るでしょう。前者は暗譜前提の参考程度、後者はビッグバンド等で「初見で演奏(知らない曲を楽譜だけを見て、すぐに合奏する事)」するための、誰でもが見易い楽譜です。誰でもが見易い、ということを前提にする場合は、やはりきれいなオタマジャクシや、見易い尻尾、しっかりと形が分かる休符等である必要があります。コンピューターによる楽譜作りが主流ですので、「筆記具」に頓着する必然性は少なくなりましたが、記譜専用の「写譜ペン」というものがあります。要は「幅広の万年筆」で、幅広のほうでは2mmほど、狭いほうでは普通の0.5mmほどの線がいっきに引けます。このペンで楽譜を書くと、音符のオタマジャクシや符尾が簡単に、また見易く、きれいになります。万年筆タイプのものはちょっとした高級品ですが、最近ではフェルトペン・タイプの写譜ペンも売っています。是非お試しを。
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