始めてしまって大後悔しているこのシリーズ。いやあ個人的な独断、と断っても紙面が足りません。
きっと自分の「アイドル」の名前が出てこない、また何故このプレーヤーが紹介されないのか、などとお怒りの読者の方々も多いと思います。なもんで、これで終わりにします。終わると言ってもテナーとアルトと来たら、バリトンやソプラノの巨人も紹介しないともっと怒られるでしょう。
バリトンと言ったら、もうジェリー・マリガンは外せませんね。
セクションの低音部としての役割が多かったバリトンサックスを、バンドのセンターのソロ楽器としての地位を確立した名バリトンプレーヤーです。一般的なバリトンサックスは最低音Aまで出るLow A付きですが、マリガンはちょっと短いLow B♭の楽器を使ってました。
ジャズコンボ系のバリトンはこのタイプが多いようです。日本のジェリー・マリガンと称される原田忠幸もLow B♭のバリトンを使っています。他に巨匠と呼ばれるバリトン奏者には、ペッパー・アダムス、サージ・チャロフ、サヒブ・シハブ、黒葛野敦司等も忘れちゃいけませんね。
バリトンのソロプレーヤーは皆バリトンの重低音を生かした独特なフレーズを持っています。鋭いタンギングでリズム楽器のような効果を出したり、低音域フレーズと高音域フレーズを交互に混ぜて、まるで複数の人間でソロを取っているようなサウンドも聴くことができます。他の種類のプレーヤーでも勉強になると思います。そういえば多様な楽器を吹きこなすことで有名なアルトサックスプレイヤー、本田雅人のバリトンプレイも一聴の価値がありますよ。
ソプラノと言ったら歴史的にはシドニー・ベシェ。ニューオリンズ出身のシドニー・ベシェはジャズ界で最初のソプラノサックスのソロ演奏をしたといわれ、ヴィブラートの効いたアドリブで1940年代から人気を得ました。
しかし現在の人気や録音の豊富さ、またジャズ会への影響度からソプラノサックス奏者を選ぶとしたら、やはりデイブ・リーブマンでしょうか。本職はテナーですが、多くの録音でソプラノサックスによる名演を残しています。
そしてスムースジャズのソプラノの帝王、ケニーG。彼は珍しいソプラノサックスの専門家(?)です。ソプラノサックスの持つ繊細なサウンドで、豊かで包み込むような演奏を聴かせてくれます。またブランフォード・マルサリスのソプラノのサウンドも素晴らしいです。
多くのテナーサックス、アルトサックス奏者が持ち替え楽器としてソプラノサックスを吹いていますが、ジョン・コルトレーンのソプラノサックスによる「マイ・フェイバリット・シングス」は万人が認める名演です。
日本では本多俊之が「私のメイン楽器はソプラノサックスだ!」と宣言し、素晴らしい演奏を沢山発表しています。ちょっと昔に渡辺貞夫がソプラニーノサックスを録音やステージでのソロに多用していました。音程を取るのが至難の業のソプラニーノを使いこなしたサックスプレーヤーはそう多くはありません。「マイ・ディア・ライフ」のソプラニーノは名曲中の名曲です。
そろそろ息が切れてきました。ジャズに限っても、こんなに多くの名プレーヤーを並べてもまだ紹介し足りません。最後にちょっとまじめな一言をば。沢山の名サックス奏者の演奏を聴いて、何かしらを自分のプレイに取り入れる努力をしてください。
沢山の名演を聴けば聴くほど、良いサックス吹きに近づくはずです。
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