サックスのネックの重要性は皆さんご存知だと思います。ネックの微妙な角度によって吹奏感も変われば、音質にも、また音程の正確さにも影響を与えます。また、ネックの材質でサックス全体のサウンドもがらりと変わったりしますので、サックスのネックは超重要パーツです。同様に人間のネック、いや「首」もとても重要です。首が折れたら、ほとんどの場合死に至りますし、脳みそで詰まった重たい頭をいつも支えている首は、人間にとって重要な部分です。しかし、サックス奏者はサックスという決して軽くない「ブツ」を、ストラップというヒモで首からぶら下げて演奏します。軽いアルトサックスでさえ2kgから3kgほどですので、首にかかる負担たるや並大抵ではありません。今日はサックスのネックではなく、サックスプレーヤーのネック、首の話をしてみましょう。
サックス奏者が頸椎のヘルニアになってしまう、というのは珍しい話ではありません。背骨の首の部分の頸椎の間の椎間板がはみ出して、神経を刺激して痛みを発生させる、ってとこが簡単な説明ですが、首でサックスの重量を支えることで、この症状を起こす場合があります。原因がサックスでなくても、サックスの演奏で悪化する場合もあります。ヘルニアにならないまでも、肩こりに苦しむサックス奏者も数多くいます。やはりこれも首に過大な負荷をかけることが原因です。「サックスを吹きながら、首に負担を掛けない方法は無いでしょ!」、と言われるとは思います。昨今ではハーネスタイプ(たすき型)のストラップや、首への負担を少なくする特殊な形状のストラップも数多く開発されています。しかしそんな特殊なモノ、高価な対策をしなくても、ちょっと意識するだけでサックス演奏時の首への負担を少なくすることが出来ます。
対策は簡単です。「背筋を伸ばす」だけです。図でイメージするならば、首、腰、サックスの三つのポイントを結んだ時に「三角形ができないような姿勢」です。この三角形の面積が大きくなるほど、首どころか腰にも負担が大きくなります。背過ぎを伸ばせば、サックスと腰が近づき、普通のストラップを使っていても、「首でサックスを吊る」のではなく、「両肩でサックスを支える」姿勢が実現します。またこの姿勢は背筋が伸びて胸が開くため、呼吸という面でもサックス演奏に良い影響を与えます。立奏でも座奏でも、背筋を伸ばす「意識」を持つだけで、驚くほど演奏が楽になります。是非お試しあれ!
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