かつて「なんとか団子」のドラマで、日本語に弱い、と言われた主人公ルイ君が、「ただの言葉に強いや弱いなんてあるわけ無いだろ!」と笑っていました。
まったくその通り、楽譜にも「強い弱い」は無いはずです。
強いて言うなら、「楽譜に記載された音楽の情報を、如何に素早く音楽として音に変換できるか」ということが、楽譜の利用方法であり目的です。などと屁理屈をこねても、知らない曲でも楽譜を見ながらパッと曲が吹けてしまう、いわゆる「初見」ができるサックス吹きはうらやましい限りです。どうしたらあんなに早く楽譜を読めるんでしょうか?
楽譜をスラスラ読むために一番初めに必要なのは、「音符の高さを指に覚えさせる」ことです。黒丸(四分音符以下の長さ)だろうが白丸(二分音符、全音符)だろうが、そのおたまじゃくしが居る場所が「ド」、なのか「レ」なのか、また「ミ♭」なのかを判断し、指をその型にして音を出すことです。
この訓練は意外と簡単です。楽譜の音符を目で見て、頭でそれをドかミなのかを判断し、それを運指情報に変換し指を作れば良いだけです。文章に書くと難しそうですが、何回も練習すれば「指が覚えて」くれます。シャープやフラットのついた調号のキーの場合は、頭の中で「シャープ」や「フラット」を追加しなければならないので、ちょいと面倒です。楽譜のなかの音符全部に鉛筆で書いちゃう、って手もあります。
次はリズム、音符の長さの把握法です。これも意外と簡単です。頭の中では休符を歌い、その部分は音にしなければ良いだけです。「うたたた、うたうた」、「たぁたたぁた、うぅたたぁた」などのように休符も一緒に歌い、音符の部分だけを音に出します。一小節の中はほとんどの場合4拍ですので、おのずとパターンは限られています。ビートが細分化された16ビートなどでは、「うたたた、たたった、たたぁ、たたぁ」みたいな複雑なパターンも出てきますが、ま、慣れです。
一番の難関はこれらの「譜読み」を指定されたテンポ、つまりインテンポの速さで演奏することです。単にテンポの速さだけでなく、譜割の難解さも影響します。一般的に難しい楽譜は、「おたまじゃくしの尻尾が沢山ある(16部音符や32部音符が沢山出てくる)」曲や、「電信柱が多い(通常五線の上下に加線が3本も4本も付いている極端に高い音や低い音)」がやたら出てくる曲などが強敵です。
しかし「初見」に強いプレーヤーは、ある程度の難易度の曲なら難無く演奏をこなしてしまいます。どうしてなんでしょう。これには実は秘密があります。それは「先読み」です。「初見」による演奏では、実はオンタイム(楽譜を見てすぐ吹く)の方法では、テンポやフレーズに限界がすぐ出てきてしまいます。
それを克服するためには、いつも目と脳みそは数拍先、もしくは数小節先を見ており、音を出しているのは無意識の体全体なんです。このテクニックはかなりの高等技術です。しかしアンサンブルや大人数の合奏では必須になりますので、是非挑戦してみてください。
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こんなにも自分の音が変わるのか、と大変に満足しています。
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