全ての音には倍音が含まれています。
唯一の例外は音叉やオシレーター(発信機)が発する純粋な正弦波(サイン・ウェーブ)で、例えば440Hz(ヘルツ)の純音は、一秒間に440回振動する成分のみの正弦波です。どっかで見たことのある、きれいな波型です。この波型が少しでも形が崩れると、倍音成分を含んだ音になります。楽器の音や音声などは、かなりの倍音成分を含んだ複雑な形をしています。
ちょっとウザイ話が続きましたね。サックスの倍音の話に戻りましょう。
楽器や歌の場合、倍音成分が多ければ多いほど「豊かなサウンド」と言われます。特に奇数倍の倍音成分は、音の明瞭度を上げ、「輪郭のしっかりした音」、とか「明るい音」とか言われます。じゃあ、奇数倍の倍音成分を増やすには、どうしたらよいのでしょう。はっきり教えましょう、そんなテクニックはありません。
倍音はコントロールしようと思って出来るものではありません。音質の向上、変化を目的とした各種の奏法、工夫によって「結果、倍音の成分が変わる」のです。
例えば金属製のサムレストやサムフックにすると楽器の鳴り方が変わったりします。これはパーツの素材変更によって生じた倍音構成の変化です。また巨匠デーブ・リーブマンや故マイケル・ブレッカーが奨励した、「オーバートーンの練習」は倍音を多く含んだ音をサックスで出すための練習です。
この練習はサックスの最低音、シ♭、シ、ド、ド♯の指使いのまま、アンブシャや喉の開き方を替えて高次倍音を可能な限り沢山出していく練習です。この練習を繰り返すと、喉や口の中の形でサックスの音程や音色をコントロールできるようになることで、サックス自体が良く鳴るようになり(鳴る感じがするようになり)、自分が出しサックスの音が豊かになり、かつ高音域が無理なく出せ、フラジオも当たり易くなるという、良いことずくめの結果が得られます。
いや、得られるはずだとリーブマン先生は仰ってるらしいです。オーバートーンの練習はかなり広く普及していますが、「あまり効果が感じられない」という意見はあまり聞きません。逆に多くのプラスの効果を沢山耳にします。私は練習の冒頭には必ずオーバートーンの練習をします。やってみて損は無いと思います。
繰り返しになりますが、「倍音」は主音ではありません。主音程のサウンドを決めるスパイスや添加物と言って良いでしょう。倍音を意識して「サウンド改善」に望むことはとても重要です。サウンド改善の要素を「倍音」で考えると、とても近道となる場合が少なくありません。
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今まで使っていた吹奏楽仕様のマウスピースでは成し得なかったカッコイイグリッサンドや音色に、思わず声が出てしまいました。
(AIZEN NY アルトサックスマウスピースご購入 三沢恵美香様 のお声)
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