楽器の出す音の高さ、音程はサックス吹きにはつきものの悩みの種ですね。ミュージシャンたちの間ではクラッシック、ジャズのジャンルを問わず、話題にしてはいけないネタとして、宗教、政治、年齢などに加えて「音程」があります。
心が通じた親友でもない限り、大体音程の話題はケンカの原因となります。サックスはご存知のように、完全な音程をそう簡単には出せない構造です。それゆえにサックスプレーヤーには演奏中の音程に関し、とても気にするひとが多いように見受けられます。
以前にお話したように、サックスは固体やその調整によって音程の高低の傾向が異なりますので、一曲を吹く中で、全ての音を心地良い正しい音程で発音することは決して簡単なことではありません。ここであえて「心地良い正しい音程」と書きましたが、この言い方には非常に重要な意味があります。今日は「音程のマジック」について少々お話しましょう。
何セントという精度でチューニングできる電子式のチューナーを皆さんがお持ちの現代、音程の維持はあたかも簡単な事のようにとらえられています。
バンドの練習の最初に、メンバーそれぞれがチューナーでチューニングして、合奏の準備OKってのは、実はとんでもないことなんです。
チューナーが示す数値は「最大の音量の周波数成分の高低」であり、人間が感覚的に感じる音程と、曲中で出すべき音の周波数とは異なります。合奏では必ずロングトーンでみんなの音を聴きながら自分の音程を確認してください。
全ての楽器の音は色々な周波数成分が混ざって出来ています。チューナーが正しいと言ってくれたチューニングでも、倍音成分の構成によって人間には低めに聞こえたり、逆に高めに聞こえたりすることがあります。
また音量によっても音程の感じ方が変化することは音響心理学でも証明されているそうです。加えて「平均律」の問題です。今私たちが使っているスケールは、オクターブを均一に12等分した「平均律」であり、本当に心地良い和音を出すためには、複雑な「純正律」が必要で、現代の音楽では採用するのは至難の業です。
この平均律と純正律の関係を簡単に示すと、「アンサンブルで和音を複数の楽器で出す場合には、各パートの和声法的意味に応じた音程の修正が必須」ということです。難しい?…ですよね。
凄く大雑把に簡単な極論に言い換えましょう。「チューナーが示す音程は正しいとは限りません。正しい音程は、聞いていて気持ちの良い音程が正解です。」合奏の際には、周りのメンバーの音程、そして自分の出す音の音程によく耳を澄ませて下さい。
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