ヴィンテージサックスって、興味の無い人に見せたら、ただの錆びた鉄くずですよね。ま、我々サックス吹きは、その見た目ではなく出てくる音に価値を感じるわけですが、サックスを吹かない人にとっては、間違えて金属ゴミの日に出しても、何の罪悪感も沸かないような見栄えのヴィンテージサックスは少なくありません。さて、「凄いサックス」ってどんなものがあるのでしょうか?私がこれまで見た中で、「うわっ!」と思わず声が出たものを紹介しましょう。
写真でお見せできないのが残念ですが、サムレストが斜めに半分削れて無くなってしまったサックスを見た事があります。このサックスを使っていた方は、よほど演奏中にサックスを動かす方なのでしょう。しかも相当長い期間、そのサックスを吹かれていたのでしょう。「サムレストが指で削れる」って想像出来ます?削れと言えば、サックス三番管(ストレート管)の左側、サックスで唯一何も無い場所ですが、そこに穴の開いたテナーサックスも見た事があります。テナーを体の右側に構えて吹くと、太ももに当たる部分ですね。これで擦れて穴が開いてしまったようです。ラッカーが底だけ剥がれたテナーサックスは良く見かけますが、管体に穴が開くほど擦れるとは…。絶句です。意外と多いのが、ファ、ミ、レ、の右手で押さえるキーのフィンガープレート(指先を乗せるところ)が下を向いてしまっているサックスです。人差し指、中指、薬指に、おもいっきり力がはいってしまった結果でしょう。もちろんトーンホールを塞ぐカップも曲がってしまっているでしょう。こうなるとサックスは正常に機能していないと思います。右手小指キーが曲がっているサックスも多いです。相当屈強な小指なのでしょう。
アルトのネックの角度に近いくらい、上を向いてしまっているテナーサックスのネックも見た事があります。きっと長年をかけて曲がっていったため、本人は自覚が無いのでしょう。ま、多分音は出ますから。ただし各音の音程はむちゃくちゃなはずです。ネックの角度は音質ばかりでなく、音程性能にも大きく影響します。また、ネックの角度が変わると、それに伴いネックの管が押し潰れて楕円形になり、息の通りにも影響してきます。
今までお話したサックスは、すべて「修理可能」です。というより、普通に定期的に調整をリペアマンにお願いしていれば、「酷く」なる前に対処してもらえます。サックスは定期調整が必要な楽器です。
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