「私のサックスはA=440Hzでチューニングしても、Cでは3セントも音程が狂います。私のサックスは調整をしたばかりです。欠陥品でしょうか?」、なんて書き込みをネットのサックス系の掲示板で見たことがあります。
目が点、…どころか腰が抜けました。
この前お話したように、サックスという楽器の構造上、「ド」の運指をし、マウスピースに息を吹き込めば、「ド」に近い音程が出ますが、決してピアノのような絶対的な「ド」が出るわけではありません。サックスは、「コントロールしてなんぼ」の楽器です。
音程はそれぞれの運指一つ一つに対して、意識的にアンブシャ(口の締め具合)で調整する必要があります。Aの音でチューナーのメーターがど真ん中に来ても、まったく同じ吹き方でその上のCを吹いたら必ずといって良いほど、チューナーのメーターは「低い」を指すはずです。
サックスの各音の音程の傾向は音響工学的に周知のものです。しかしそのサックスの設計、また固体の調整によって多少変化しますので、自分で自分のサックスの音程誤差傾向を掴んでおく必要があります。もしあなたが物凄い「几帳面」な性格でしたら、次の方式で自分の楽器の音程傾向を記録してください。
まずオクターブキーを押した「ソ」をあなたの思う通常のアンブシャで吹き、マウスピースを抜き差ししてチューニングしてください。この「ソ」がサックスの構造的な音程と音色の分岐点になっています。そして各音、上から下まで同じアンブシャで吹き、チューナーが示すそれらの音程の傾向を記録していきます。
「非常に高い」、「やや低い」等が記録できるはずです。それがあなたの楽器の音程傾向であり、あなたは曲を吹く際にそれらを打ち消すようにアンブシャを調整する必要があります。またもし「あまり几帳面でない」のなら、センターのチューニングが終わった後、目をつぶって別の音を吹き、目を開けてチューナーのメモリを確かめる。それを繰り返して自分の楽器の音程傾向を確認することも出来ます。
普通はこのやり方ですね。
大事なことは、「サックスはピアノではない!」、ということです。
音を出しながらその音を自分で聞き、最適な音程に自分で瞬時に調整する必要のある楽器です。っていうか、管楽器はみんなそういう構造です。これが、「耳を使って吹く」と言われる所以です。
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