サックス 本体

サックスの曲がりの理由


サックスって、どうして曲がっているんでしょうか?ストレートのソプラノや特殊なストレート・アルト等を除けば、「曲がってる」のが普通なサックスです。「何故曲がっているか?」には多様な答えがあるようです。なかには、「まじっ?」って説も少なくありません。今日は色んな人の色んな見解をご紹介しましょう。
 サックスが曲がっている事の絶対的な正解のひとつは、「吹き易くするため」でしょう。バリトン、テナー、アルトのサックスが曲がっていなければキーを両手の指で押さえ、マウスピースを口に持ってくることが困難になります。ストレートアルトも生産されていますが、シャフトを延ばしたり等、かなりの無理をして「楽器」となっています。また曲がっているサックスは音が柔らかい、とも良く言われます。ソプラノは曲がったカーブドと真っ直ぐのストレートのどちらも各メーカーが出していますが、カーブド・ソプラノを選ぶ理由に「音が柔らかい」という事柄を上げるプレーヤーが多いようです。少なくともネックとU字間の部分で曲げられた管のなかを抜けて行く空気の振動は、曲がらない場合よりも複雑な気流を生み、それが音をまろやかにするとも言われています。この理由の正否は私には分かりません。
サックスは他の木管楽器と異なり、管体の径が徐々に広がる円錐管体で出来ています。この円錐形状がサックスの曲がりに関係しているという説もあります。円錐形状のためサックスのトーンホールの位置は実はかなり不正確です。トーンホールの位置はその音程の音の波長(音の波の長さ)から計算されるのですが、円錐状のパイプではその計算がかなり複雑になります。もちろん現代の楽器は高度な技術で正確な位置にトーンホールが作られていますが、やはり奏者による音の高さの微調整が不可欠です。そしてその性質が「曲がった管」と相性が良いらしいのです。曲がった管の「長さ」はカーブの内側と外側では異なります。陸上競技のトラックの内側と外側のように違います。そんな「長さの違い」がトーンホールの位置決めを助けているそうです。長さの定義があいまいなので、トーンホールの位置も「だいたい」で問題ない、…とか。「科学的」っぽい噂です。
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