ビッグバンドでサックスを吹いているサックスプレーヤーは、練習の度ごとに「譜面と格闘」している事と思います。諸先輩の中には恐ろしく「初見」に強い方々がいて、「このひと、どうして始めてみた譜面をこんなにちゃんと演奏できるんだろう?」、と思った事も少なくないと思います。プロのスタジオミュージシャンの仕事では、基本的に全部「初見」です。相当難しい曲であっても、事前練習は15分もくれれば良いほうだそうです。今日は譜面を読む場合のちょっとしたヒントをお教えします。
ビッグバンド上級者が必ず指摘するのは、譜面を読みながら演奏する場合は、絶対に「先読み」が必要だという事です。先読みとは、その種運間吹いている音よりも数拍、もしくは一小節以上先の音符に視線と注意を置くという事です。そりゃあそうですよね。テンポに乗って音楽を演奏しているとき、今吹いている音符、もしくは次の音の音符なんか見ていたら、テンポに乗れずに、音の出だしは遅れるに決まっています。意識は常に先を行き、「演奏する」という体、手や口は今を進行する、ということです。文字に書くとやたら難しく聞こえますが、意識して譜面を読もうとすれば、意外と簡単に実現できます。要は、「ちょっと先に出す音に、意識を置いておき、しかるべきタイミングに素早く音を出せるような体勢を維持する」、ということです。こんなやり方は、譜面を全部覚えてしまう場合にはまったく必要はありませんが、初見で吹くことが多いリハーサルバンドや、数百曲のレパートリーを常に維持するバンド等で吹く場合には必須のテクニックです。
次はいきなり小技に飛びましょう。五線譜の上に飛び出た高音域の音符の読み方です。サックスの場合、最高音のファの音符は、五線の上に3本の追加線が書き足されて、その上に乗っかっています。この追加線はフルートやクラリネットのような高音域が拾い楽器では、4本も5本も付くことが珍しくありません。この短い横線と音符の縦棒の作る絵柄が、まるで電信柱のように見えるので、このような高音域の追加五線の付いた音は「電信柱」と呼ばれる事が多いです。「うわぁ~!この曲電信柱ばっかじゃん!」、という風に使います。これらの音をスピーディーに認識するためには、電信柱の横棒の数で、記号的に記憶します。「横一本の電信柱の上はシ」、「横二本の電信柱の上に重なってるのはド」、等という「絵柄」で覚えましょう。同様にフレーズの音の移動も、同じ線上と線上の間隔は3度音程、ミ/ソ/シ/レ/ファ。線間と線間はファ/ラ/ド/ミの進行です。この3度の進行を練習しておけば、譜面の音の位置関係が同じ線上(線間)かで、直感的に数個の音からなるフレーズを演奏する事が可能となります。あくまでこれらの方法は一般的な方法ですので、自分でやり易い「譜面攻略法」を開発してください。
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